目次
1 一般システム(さまざまなシステム;観測と状態;状態空間;クローズドシステムとオープンシステム;システムの同型性と構造;モデリング)
2 動力学系モデル(状態方程式;線形システム;動力学系モデルの定性的挙動;安定性;カオス;因果と物理法則)
著者等紹介
大橋弘忠[オオハシヒロタダ]
東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻教授
古田一雄[フルタカズオ]
東京大学大学院工学系研究科レジリエンス工学研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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LM
1
【部分読み】第1章「一般システム」だけ読んだ。基本的な概念(e.g. クローズドシステムとオープンシステム、フィードフォワード制御とフィードバック制御)が解説され、またエマージェンス(「システムのもっとも基本的な特性は、個別の要素からは予測できない全体としての新しい特性が現れることである」10頁)からシステム理論のモチベーションが知れたのでよかった。続く第2章「動力学系モデル」ではシステムの数理モデルが解説されているが、高校物理と微分方程式と行列あたりを勉強すれば読めなくはなさそうなので、いずれ。2021/05/31
sho_kisaragi
0
今年は基礎やり直しの年。システムの定義と、用語の正確さを鮮明にするために。英語ももちろんだが、今年は数学の必要性も身にしみてわかる。 システムは観測・視点によりその声質と対象と内容が変わる。これらを一般化したシステム理論をベースにして、情報システム・情報ネットワークとは何か、何であるべきか、そしてそれらを論理的正確に表記するための関数は、情報科学の根源的な性質として、正しく理解しようとそう考える。 この本は一般化されたシステム論なので、紹介された他のシステムも参考に、情報システムに活かしていきたい2020/01/04
センケイ (線形)
0
システムとは何か?モデルとは何か?と言葉で概観しつつ、関係する界隈の数理モデルを一通り味わえる、待望の1冊。個々のトピックは主にある程度定着したものであるため(点の周りの安定性やフラクタルなど)、流石に既知のものが多かったが、復習できるとともに理解の浅い部分を補うことが出来たと思う。特に「因果の経験則」は未知かつその整理のされ方が読みやすく、かなり面白かった。時間遅れ型や、目的論といった形で分類出来てしまう点を見るに、因果といっても恣意の入る余地があるようで、なかなか興味深い。2018/05/30