出版社内容情報
荻 原 浩[オギワラヒロシ]
著・文・その他
内容説明
野菜も小説も何年やってもわからない。わからないから、面白い。庭先の春夏秋冬、小説の話、旅路にて…熟練作家がおくる滋味豊かな初エッセイ集。
目次
1章 極小農園日記Part1“秋冬編”(ジャガイモ小僧の芽生え;根菜はある日突然に ほか)
2章 極狭旅ノート(空白を旅する。;お客さまの中に~ ほか)
3章 極私的日常スケッチ(外国人だから気に食わない!?;二月は鬼っ子 ほか)
4章 極小農園日記Part2“春夏編”(極小農園リニューアルオープンのお知らせ;四月の私は畑で探してください。 ほか)
著者等紹介
荻原浩[オギワラヒロシ]
1956年、埼玉県生まれ。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞、14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞、16年『海の見える理髪店』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
197
荻原浩は、地元出身ということもあり、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者の初エッセイ集、興味深く読みました。但し、表題作の極小農園日記のパートは気合いが入り過ぎているせいか、それ以外のエッセイの方が面白く感じました。外国人スポーツ選手(力士)のエッセイに関しては、全く同感です。著者の趣味が、小説『ストロベリーライフ』に繋がっていたんですね🍓2018/03/21
タイ子
101
荻原さん初のエッセイ集。奥様の実家の庭での(マスオさん状態)家庭菜園を面白可笑しく書き綴った日記を挿んで、旅に関する事や日常に思う事など本音と建て前(本音のみか)で読ませてくれます。ユーモアたっぷりなところは荻原さんですね。これを読んでると、大カマキリの小説が生まれた元が何だか判った気がする。作中に荻原さんが書かれているイラストも可愛くて、微笑ましい。さすが元コピーライター!これで荻原作品めでたくコンプリートです。これからも面白い作品読ませて下さいね、オギハラさん。2020/03/01
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
97
84/100点 荻原さんの初エッセイ。初エッセイといっても変わらない文章の上手さはさすがとしか言うしかなくホント楽しく読めました。自分には小説よりもこちらの方が好みに感じました。アンソロジー『吾輩も猫である』の中で感心した自筆のイラストも文章に花を添えていました。タイトルが『極小農園日記』なので野菜作りのエッセイが中心と期待していたのですが、その話しの量が全体の半分以下だったのには少しガッカリ…。でも他の旅ノートや日常の話題を描いた話しも面白く、特に苗字に纏わる話しには共感出来る部分が多々ありました。2018/06/09
紫綺
91
荻原さん初のエッセイらしい。最初と最後は、ご自分宅の菜園づくりに纏わるお話。後の具は色々、楽しい面白いの寄せ集め。挿絵もご自分作で、なかなかお上手‼️2018/05/27
のぶ
86
タイトルに「極小農園日記」とあるが、これについて書かれているのは、巻頭と巻末の計20ページ程度。荻原さんが家庭菜園で育てた野菜や果物の体験記を纏めたもの。自分はこの手の趣味はないが、小説同様コミカルな文章で楽しませてもらった。あとの部分は雑文集とも言えるエッセイ集で、デビュー以来のエッセイがランダムに集められていて、旅行、私的なスケッチ等の内容だった。意外にも初エッセイ集らしいが、確かに今まで小説以外の荻原作品は読んだ記憶がない。気軽に読めてしまったが、貴重な一冊かもしれない。2018/05/13