内容説明
二十代、三十代はボロボロだった…。NHK『プロフェッショナル』、ザ・ペニンシュラ東京などで注目される左官職人、激白。
目次
第1章 使えないチャンピオン
第2章 一か八かの大勝負
第3章 土は裏切らない
第4章 一人の修羅
第5章 「職人社 秀平組」へ
第6章 独立後
第7章 夢の洋館プロジェクト
著者等紹介
挾土秀平[ハサドシュウヘイ]
左官技能士。1962年、岐阜県高山市にて、挟土組の長男として生まれる。1983年、技能五輪全国大会優勝。1984年、同世界大会出場。2001年、挟土組を退社し、「職人社 秀平組」を設立。土にこだわる壁作りを目指し、日本全国はもとより、海外でも活躍の場を広げている。また左官業だけにとどまらず、土や木、藁などといった、自然に帰るものだけを使った作品や、土を原料にした化粧品でのアートメイクなど、左官業から広く発展した作品も、発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
12
建物の壁や床、土塀などを、鏝を使って塗り仕上げる左官職人の挟土秀平。彼の仕事ぶりは、飛騨高山にある光記念館、荏野文庫、遊朴館に見ることができる。左官業を営む挟土組二代目の跡取りを捨て、組織の中の自分ではなく個人としての自分の可能性を試さずに人生を終えるわけにはいかないと、「職人社 秀平組」を立ち上げ独立。たった一つ絶対的なもの、何があっても揺るがないもの、それが「土」だったという。左官の情熱が生む仕事への心意気が伝わってくる。2013/07/20
ともたか
8
左官の奥深さがなんとなくわかるようなそんな気がする。 その昔、不定形耐火材に関わっていたからセメント系のモノも 粘土状のモノもどちらも触っていたからコテもランマーも 仕事の道具だった。コテの仕事はほぼ平面を出すことから 始まって終わる。そして面と面が交わる直線が大切。 そういうことをしていると世間の面倒くさいことを忘れてしまう。 一心不乱になるねぇ。その結果 のたうつ かな。2015/10/20
Koki Miyachi
6
大好きな挟土さんの魂の書。少し前の本だが、たまたま見つけて一気に読んだ。熱い人柄がそのまま本になっている。あの洋館はそろそろ完成しただろうか?2018/05/01
boyblue
4
土壁の求道者、挟土秀平。技術を追及した天才が自然と歴史に抗うのではなく、それを感じ、声なき声を聞きとる様に凄みを感じる。永ちゃんファンとのことだが、顔まで似てきているかも。2010/04/08
かのこ
3
唯一無二の土壁を創り出す職人・挾土秀平氏。今でこそ注目されていますが、大変な苦労をされてきたのですね。アーティストのように取り上げられながらも、「仕事は選ばない」という職人の矜持。カッコいい。2018/05/04