内容説明
義弟・浅井長政の突然の裏切りにより、敵地・金ケ崎城で孤立した織田信長。すべてをあきらめた信長、末端部将の木下秀吉はびびり、流浪の中年武将・明智光秀は捨て鉢になり、信長の盟友・徳川家康は我が身の運のなさを嘆く。思考停止、パニック、狂態…のちの天下人らしからぬ行動をとりまくった戦国のヒーロー四人、最後の決断の行方は。
著者等紹介
鈴木輝一郎[スズキキイチロウ]
1960年岐阜県生まれ。日本大学経済学部卒。91年『情断!』(講談社)で作家デビュー。94年「めんどうみてあげるね」(『新宿職安前託老所』出版芸術社刊に所収)で第47回日本推理作家協会賞(短篇および連作短篇集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
60
歴史小説は事実よりも小説であることが大事だと意識して工夫されてるそうだが、第弐章の頭ぐらいで早々に飽きた。姉川の方を読むのはどうしようかな…2014/11/12
キキ
35
こんな笑いながら読める本とは思ってなかったです。特に信長の潔い一言?が大好きです。あんな堂々と「生きるのが嫌になった」なんて言われたら、みんな焦るに決まってます。この四人をこんなキャラで描いた本を他に読んだことがないので凄く楽しかったです(*^^*)姉川も読みます。2015/06/26
イトノコ
33
1570年、上洛の命に従わぬ朝倉を討つため織田・徳川連合軍は越前に進軍。しかし友軍の浅井長政の裏切りに遭う。絶体絶命の状況で、信長、秀吉、光秀、家康のとった行動は。/半額セールで投げ売りされていた本なので正直期待していなかったが、面白かった!序盤からのコミカルかつシニカルな人物描写が秀逸。他人への信頼が両極端で意外に用兵のセンスがない信長。大胆で無計画な光秀。口達者だが小心で絶望的に戦下手な秀吉。常識人で苦労人な家康。4人の会話が緊迫した状況でもほぼコントである。信長と長政の超常的な能力がやや残念かな。2022/03/25
宇宙猫
27
★★★★★ 朝倉攻めで浅井の裏切りで窮地に陥った信長・光秀・秀吉・家康が繰り広げるドタバタコメディ。自分に利はないのにとぼやく家康視点なのが、笑えて同情しちゃう作品。馬草鞋や法螺の音など細かいところが描かれているのも興味深い。2018/08/20
しーふぉ
25
「誤った決断をする勇気を持て」の言葉が印象に残った。光秀の性格がよく描かれるタイプと全然違う。2015/04/21
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- 和書
- 幻庵 〈下〉 文春文庫