内容説明
ハリウッドで若手カメラマン、ジャックのアシスタントになったベッキー・リンは、やがて彼に恋するようになる。しかしジャックには、父親でファッション写真界の巨匠ジョヴァンニ・トリアーニと異母兄のカルロを見返すという大いなる野望があった。見向きもされなかったジャックと結ばれ、喜びに浸る彼女を襲う新たな裏切り…。絶望の淵で美貌と才能を開花され、瞬く間にトップモデルへの階段を駆けのぼったベッキー・リンは、真実の愛をつかめるのか。二人のあいだで運命は振り子のように揺れ動く。心を揺さぶるノンストップ・エンターテインメントの傑作。
著者等紹介
スピンドラー，エリカ［スピンドラー，エリカ］［Ｓｐｉｎｄｌｅｒ，Ｅｒｉｃａ］
ルイジアナ州ニューオーリンズ在住。美術の修士号を取り、ビジュアル・アーツの世界で活躍したのち１９８８年作家デビュー。アーティストの感性を生かしたみずみずしい描写とドラマティックなストーリーで人気作家の地位を確立した。９５年発表の『レッド』はベストセラーとなり、日本ではコミック化、テレビドラマ化もされた。最近ではサスペンス色の強い作品を積極的に著している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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たまきら
28
備忘録：美を搾取する存在のおぞましさはどの国でも一緒。権力者が強引に性的欲望を満たそうとする描写は、「それでもみんながまんしているんだから」という「わきまえた女性（男性）」しか流通しないようなシステムを権力者が作り上げてきたのだ、と自分たちに教えてくれます。怒鳴り散らして恐怖政治で周囲をおさえつけ、すべての欲望を満たすカメラマン、クライエントから生まれる美。搾取される美。怒りを覚えずにはいられませんでした。そんなアート、願い下げじゃ。2021/02/17
チロ子
2
美容院の雑用からカメラアシスタント、そしてモデルと華麗にキャリアを積んでいっているが、孤独感からは逃れられない姿に、胸が痛む。そのままの自分で自信を持っていいのだと気がついたとき、自由になった主人公に感動した。 過去に、向き合うことは、自分を許すことなのだろう 素敵なストーリーだった2017/04/14
