出版社内容情報
切断された指を残し、元警官が拉致された…4年前に葬られた汚職の真相とは…?特別捜査官ウィル・トレントが活躍する、新警察小説!
内容説明
血の海と切断された薬指を残し、元刑事の女性が自宅から連れ去られた。駆けつけた捜査官ウィルはすぐにある事件に思い当たる。4年前、彼女の率いる麻薬捜査課の部下たちが汚職にまみれて刑務所送りになった。彼女だけは無罪放免となったが、ウィルは証拠が握り潰されたことを疑っていた。事件を洗い直すためウィルは服役中の元部下を訪ねる。ところが面会の直後、彼が獄中で殺害され―。
著者等紹介
スローター,カリン[スローター,カリン] [Slaughter,Karin]
エドガー賞にノミネートされた『警官の街』や、“ウィル・トレント”シリーズや“グラント郡”シリーズで知られるベストセラー作家。これまで16作以上の作品を発表し、36の言語に翻訳され、累計発行部数は全世界3500万部を超える
鈴木美朋[スズキミホウ]
大分県出身。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
332
ウィルのその後を知りたくて読むぶんには、なんだったら最高傑作。一冊のミステリとしては、相変わらず事件そっちのけで、登場人物につらい思いをさせることを主眼にした内容。今までは、まだ少しはジャンルの体裁も気にしていたが、前作あたりから感触が変わってきており、主要キャラの関係の活性剤として、事件が配置されるようになった感がある。今作で、アマンダが筋の通らない情報隠しを続けるのも、手段と目的が曖昧になったからこその歪み。総分量では『サイレント』を上回っているのに、上下巻に分冊されず刊行。というのが寂しい。2019/07/15
のぶ
85
このシリーズはほとんどを読んでいるのだが、本作は何とも感想を述べるのが難しい。物語はウイルのパートナー、フェイスの母親で元刑事のイブリンが血の海と切断された薬指を残し、自宅から連れ去られた。ウィルは捜査にあたるが、過去に彼女の率いる麻薬捜査課の部下たちが汚職にまみれて刑務所送りになった事実との関連が浮かび上がる。読んでいて、捜査は多面に細かく描かれているのだが、フェイスの生死については最後の方まで引っ張るし、何か冗長で切れの悪い印象が付いて回った。次回作は今年刊行らしいのでそちらを待ちたい。2018/04/17
巨峰
82
ウィル・トレント捜査官の同僚フェイスの母イブリンが拉致された。切り離された指を残して。。本作は、ウィル・フェイス・イブリン・それから、サラ・アマンダと主役級が5人もいてそれぞれをじっくり描くから、かなりな長編になる。本作のトレントはアマンダを含めて激烈な周りの人たちに翻弄されてなかなか自分のペースを保てない。予想外もいいところの真相も含めて、かなりのめりこんで読んだ。それにしても、このシリーズ、強いけどいい女が多くないかい?2018/10/27
星落秋風五丈原
69
ウィル・トレントシリーズ第5弾。ディスレクシア(識字障害)、施設育ち、訳ありの妻ありと三重苦揃った捜査官ウィルのパートナー、フェイスの母イザベルが自宅から姿を消した。自宅は血の海で切断された薬指が残っていた。 駆けつけたウィルは4年前麻薬捜査課の部下たちが汚職にまみれて刑務所送りになり彼女だけが無罪放免となったことの報復を疑う。ウィルは服役中の元部下を訪ねるが面会の直後、彼が獄中で殺害されてしまう。シリーズ第一作から読まないとだめ?という思いもあったが全てではないにしても主要人物の性格や人間関係は掴める。2019/11/18
鱒子
59
いただき物の本で、前作は全く知らずに読みました。警察小説ミステリ。強い女どもにシビレつつ、それに振り回されてしまうウィルの魅力にもクラクラです。すごくすごく面白かった!シリーズ全部を読みたいと心から思います。惜しむらくは、文庫カバーの裏筋で本書の1/3がネタバレしている事。もうちょっと控えても良かったんじゃないかなぁー、と 個人的には思っています。2018/07/02