目次
古代ギリシャにおける科学の誕生と数学への関心の高まり
エウクレイデス『原論』の登場と数学者エウクレイデスによる数学的自然学
『原論』後のヘレニズム世界における数学者たち―アルキメデス
ヘレニズム世界における天文現象の数学化とプトレマイオス『アルマゲスト』による計算天文学
数学者プトレマイオスの数学観とプトレマイオス以後のヘレニズム世界での数学の展開
イスラーム文化圏での科学と数学伝来前夜―マンスール期を中心に
イスラーム文化圏での科学と数学の存在意義―マームーン期以降の展開
イスラーム文化圏での科学と数学における新たな展開―権威を乗り越える論証科学の担い手たち
12世紀ルネサンス期ヨーロッパにおける科学と数学
ヨーロッパの大学における科学と数学
ルネサンス期における物体天球論の展開と数学者コペルニクスによる太陽中心説の登場
数学による天球の否定―ティコ・ブラーエからケプラーへ
ガリレオと新たな数学的自然学としての運動論
デカルトによる世界の数学化
ニュートンと近代科学の成立
著者等紹介
三村太郎[ミムラタロウ]
1976年兵庫県に生まれる。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授。専攻:イスラーム科学史・アラビア語文献学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オザマチ
10
数字や計算術、3次方程式の解などの問題を一つずつ扱うのではない。その当時の文化・宗教・哲学を背景として、人々が数学に何を求めたか、数学がどう伝えられ、どう「改良」されていったかを論じる本である。今日では、高等学校までのカリキュラムが物理などの他教科とうまく繋がっていないこともあり、その重要性が明確にされず、「論理的思考を身に着けるため」という説明がされることもあるが、歴史的にみると数学はそんなに狭い目的で発展したものではなく、数学者も狭い意味での数学の問題だけに取り組んでいたわけではないことが分かる。2025/06/07
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