ロシアとは何か―モンゴル、中国から歴史認識を問い直す

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ロシアとは何か―モンゴル、中国から歴史認識を問い直す

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784594095635
  • NDC分類 238.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

アイデンティティーもわからない、
イデオロギーも失われた国の焦燥はどこから来るのか?
ロシアを紐解けば世界がわかる!

「偉大なるロシアの復活」を標榜してウクライナ侵攻を続けるプーチンのロシア。一体、プーチンの描くロシアとは、何百年前の、どのようなロシアなのか? ロシア人とはどのようなルーツの人々なのか? 
 習近平の中国もまた「一帯一路構想」を提唱するが、ユーラシア大陸全体を支配する世界覇権をめざしているに等しい。
「文明と文明の衝突の戦場では、歴史は、自分の立場を正当化する武器になる」と著者
は説きます。ところが、「イスラム文明の内部では歴史学は意義の軽いものにすぎず、
地理学の補助分野」であり「いまでもイスラム諸国は、イスラエルやヨーロッパ・アメ
リカ諸国との関係において、自分の言い分がなかなか通せず、つねに不利な立場に立た
されている」。また日本でも、自虐史観に反発する人は対抗するものとして日本神話を
持ち出したりするように、「歴史とは自分たちが納得できるように過去を説明するスト
ーリーであり、文化や立場、国ごとの世界感や歴史認識により、その筋書きが違ってく
る。よって、史実が明らかにさえなれば、紛争の当事者双方が納得し、問題が解決する
というようなものではない」……と本書には、まさに現代の不安定な世界情勢を読み解
く「歴史認識」への示唆が凝縮されています。
著者の夫であり師である碩学、岡田(故岡田英弘)史観のエッセンスを紐解きながら、
日本人にとっての世界史理解、世界で果たすべき役割に導く内容です。

内容説明

十三世紀、モンゴル帝国がアジアとヨーロッパの文明をつなぎ世界史が生まれた。ロシアを紐解けば世界がわかる!アイデンティティもわからない、イデオロギーも失われた国の焦燥はどこからくるのか?

目次

プロローグ いまなぜユーラシアから見た世界認識が必要なのか
第1章 巻頭特別講義 入門・岡田史学
第2章 ロシア史に隠された矛盾―ユーラシア史からロシアの深層を見る
第3章 国境を越える相互作用
第4章 中国がめざす「モンゴル帝国の再現」―「一帯一路」とは
第5章 ロシア、中国はモンゴル帝国の呪縛から解放されるか?

著者等紹介

宮脇淳子[ミヤワキジュンコ]
1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。専攻は東洋史。大学院在学中から、東京外国語大学の岡田英弘教授からモンゴル語・満洲語・シナ史を、その後、東京大学の山口瑞鳳教授からチベット語・チベット史を学ぶ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員を経て、東京外国語大学、常磐大学、国士舘大学、東京大学などの非常勤講師を歴任。現在、昭和12年学会会長、公益財団法人東洋文庫研究員としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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南北

54
ロシアがウクライナ事変を引き起こした理由は何か?そういう問いに対する1つの答えを提供してくれる本である。歴史家の岡田英弘が提唱した「岡田史学」を基に「ロシアとは何か」という著作を引用しながら、検証していくところは楽しく読めた。ロシア史では「タタールのくびき」により発展が遅れたと主張することが多いが、実際はモンゴル帝国の影響を大きく受けて発展したことが示されている。ウクライナとロシアが一体であるとするのはある種の妄想であり、モンゴル帝国から征服欲だけを受け継いだロシアには正当性はないと言える。2023/11/21

紙狸

18
2023年刊行。著者・宮脇淳子氏は、歴史学者の故岡田英弘氏の弟子であり、妻。岡田氏は、13世紀に出現したモンゴル帝国がユーラシア大陸の東西を結び付けたことで「世界史」が誕生した、と説いた。この本は、岡田史観のエッセンスを紹介した上で、モンゴルに視座を置いてロシアの歴史を概観する。キプチャク・ハン国の支配下にあったモスクワ公国は徴税を請け負って発展した。最近NHKや放送大学の歴史番組を見ると、モンゴル帝国が商業を振興したという側面が強調されるが、岡田英弘氏はそうした傾向の源流なのだろう。2024/12/11

軍縮地球市民shinshin

12
ロシアというよりも、モンゴル帝国史や中国史の話しが半分くらいあった。ロシアの歴史学者はかなり史実を曲解していることがわかり、その影響は日本人の学者にも及んでいることがよく分かった。2025/04/25

TheWho

10
東洋史(中央アジア)の歴史学者で、東京外大名誉教授で東洋史学者の岡田英弘の妻でもある著者が、夫岡田英弘が提唱する「世界史の始まりをモンゴル帝国による欧州文明・中国文明の接触」を基に現在のユーラシア大陸の独裁覇権国家である「ロシア」と「中国」の実像を描く歴史読本。冒頭で岡田史観の説明から始まり、ロシア史の矛盾や中国が目指すモンゴル帝国の再現、そしてロシアと中国が囚われるモンゴル帝国の呪縛を克明に論述していく。歴史の改竄とモンゴル帝国再興を夢想する中露怪物国家を説き明かす興味深い一冊です。2024/03/14

yamaoka

8
とても面白い。今ロシアが仕掛けている戦争の背景や、中国の一帯一路の背景など、過去の研究や文学作品をもとに推考している。歴史なんて半分は勝者の勝手な物語だと思ってたが、改めて目から鱗。そもそも歴史のない文明がある。歴史の捏造なんて当たり前で、都合の悪いことは捨て去られる。大陸の国々のサラミ戦法。各国が自国中心の歴史なので、話合えば分かり合えるなんてことはない。しかし、これから私達はどのような国になりたいのか、世界でどんな役割を果たしたいのかをはっきりさせることが、今の日本人に必要と説いている。同感である2024/02/12

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