内容説明
18世紀末のキングズブリッジでは産業革命が進行し、紡績業が大きな発展を見せていた。エイモス・バロウフィールドは亡父の後を継いで家業の生地屋をつづけることにするが、同業者で大きな権力を持つジョゼフ・ホーンビームとの対立は日増しに深まっていく。織物職人のスペイド、メソディスト派の牧師や大学で学ぶロジャーなどの助力を得てエイモスは事業の拡大を目指すが、機械織りの普及は必然的に労働者の仕事を奪うことになり、新たな労使問題や旧権力との摩擦に直面せざるを得なくなる。
著者等紹介
フォレット,ケン[フォレット,ケン] [Follett,Ken]
1949年、ウェールズ生まれ。著書が全世界で累計1憶8800万部を超える大ベストセラー作家。新聞記者、出版社勤務などを経て1978年にスパイ小説『針の眼』を発表、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞を受賞。1989年に発表された『大聖堂』は全世界で2000万部を超える大ベストセラーに
戸田裕之[トダヒロユキ]
1954年島根県生まれ。早稲田大学卒業後、編集者を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
148
昨日の上巻に続いて、本日は中巻です。男女入り乱れて、【読メエロ部】的な巻でした。続いて下巻へ、トータルの感想は、全巻読了後に。 https://www.fusosha.co.jp/books/detail/97845940954132024/09/18
ぽてち
28
中巻では上巻に引き続き1795年から1805年までのキングズブリッジでの出来事が描かれていく。長引く戦争による物不足とそれに伴うインフレ、産業革命の影響で職を失う人々の苦悩などがメインだ。労働者は労働組合を作り経営側と渡り合うが、彼らをあざ笑うかのような法律が施行されてしまう。そんな状況下で育まれる様々な形の愛は、ただ一つの希望の光なのだろうか。2025/01/02
ガットウ
18
ナポレオンが大陸で大暴れしてた時のイギリスの労働組合のハナシで興味深く読んだ。それにしてもイギリス人はフランス皇帝をボナパルトって呼んでたんだね。2025/02/06
ちゃま坊
15
いつの世も既得権を守りたいブルジョアは、ストライキ禁止法を作って労働者を弾圧。フランスのナポレオン軍の侵攻に対しては、まるで拉致のような徴兵のやり方で軍を増強。弱者には些細なことで死刑とむち打ち刑。どうも人の命が軽すぎる時代。そして既婚女性がなかなか好色。2024/10/06
Abercrombie
2
まだ中巻、つなぎの巻だ。戦争税、市場統制、団結禁止令、強制徴募隊。フランスとの戦争により庶民への締め付けが進む社会で、結婚、出産、許されぬ恋、主要人物たちがそれぞれの人生を歩む様をじっと眺める。かなりロマンス小説臭が強いけど、最終巻に爽快な逆転劇が待っていることを信じて我慢、我慢だ。2025/03/13
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