内容説明
戦後はまだ終わっていない。昭和改元、マルクス主義と国体論の台頭、二・二六事件、日華事変、日米開戦、そして敗戦―激動の昭和前史の記憶を風化させないために。名著、待望の復刊!
目次
昭和改元
革命支那と昭和日本
感覚的純粋人と思想的純粋人
革命と国家
橘孝三郎 中野藤作 中野重治
モダニズム
言霊とイロニイ
雪ふる朝―北一輝と青年将校(一)
あを雲の涯―北一輝と青年将校(二)
「支那事変」と文学
戦争の文化体験
『〓東奇譚』と『雪国』
新体制と皇紀二千六百年―日本文化の世界構想
日米開戦と近代の超克
南溟の果て
大東亜共栄圏
汪兆銘和平運動の悲劇
最後の出撃
降伏と被占領の間
春城草木探し
著者等紹介
桶谷秀昭[オケタニヒデアキ]
文藝評論家。昭和7(1932)年、東京生まれ。30年、一橋大学社会学部卒。村上一郎と「無名鬼」により評論活動を始める。53年に『ドストエフスキイ』で平林たい子文学賞、58年に『保田與重郎』で藝術選奨文部大臣賞、平成5年には本書で毎日出版文化賞、7年に『伊藤整』で伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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