内容説明
日本記者クラブ賞、菊池寛賞を受賞した名コラムニストは、どういうふうに事象をみて、どうやって物事を確認してきたのか?そしてそれらをどのようにして文章に落とし込んだのか?本人の筆により、それが明らかにされる。
目次
第1章 産経抄ができるまで―コラムの裏側
第2章 コラムの会―吉原の女がいつまでも
第3章 忘れられぬひと―一期一会の縁
第4章 私の逢った職人たち―昨日と同じものをつくる
第5章 少数民族のまなざし―ぶらり中国
第6章 師匠ふたり―同時代に生きた巨人
第7章 「教科書」と「慰安婦」―戦後民主主義の悲惨
第8章 「強制連行」と「戦争の大義」―世論の風向き
第9章 文章がうまくなる法―三つの原則
第10章 つづけばそれが天職だ―自分探しの若者へ
著者等紹介
石井英夫[イシイヒデオ]
昭和8(1933)年、神奈川県横須賀市生まれ。30年早稲田大学政経学部新聞学科卒業後、産経新聞社入社。44年から論説委員兼コラム「産経抄」担当となり、平成16(2004)年12月28日まで書き続ける。同欄執筆で昭和63年度日本記者クラブ賞、平成4年第40回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
5
大新聞の一面コラムは紙面の顔とでも言うべきもので、産経抄(以前はサンケイ抄)を35年書き続けた筆者だけあって文章が歯切れよく読みやすい。教科書問題において「隣国の教科書に注文つけるのは失礼千万」は納得できる。ただしイラク侵攻を「戦争に大義など無い、国益から判断するのみ」とするのは対米追従気味。イラク人質事件で「自己責任」論を開始したのは著者という、「イラクで戦闘は終結したから自衛隊を派遣した」小泉内閣の評価はどうか。文庫版のあとがきには『諸君!』巻頭言の筆者は徳岡孝夫であったという情報がある。徳は孤ならず2011/07/08