内容説明
東京郊外の新興住宅地・中西市で相次ぐ奇怪な出来事。落ち葉に覆われた動物の死骸、いなくなる子どもたち、街をよぎる不気味な黒い影…。大切な友達や家族を取り戻すため、おふみこと織田史恵は、仲間とともに街を覆う闇の奥へと入り込んでゆく。気鋭の著者による、戦慄の現代ダークファンタジー。
著者等紹介
沢村鐵[サワムラテツ]
1970年岩手県生まれ。2000年、『雨の鎮魂歌(レクイエム)』(幻冬舎)を発表しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうこ
41
これも積読本より。一度はじめの方は読んだのだが『おふみ』の可愛げの無さになんとなく読み進めるのが嫌になってそのまま放置してました。改めて読んでも可愛げの無さは相変わらず。でもあらすじだけを見るとやはり自分好みだったので、頑張ってみました(笑)2章からは一気にペースUP!面白くなってきた。このままの勢いで下巻に行っちゃいましょう!2013/11/18
ダージリン
16
異色な感じがするファンタジー・・・第2部で、第1部とリンクしはじめた途端に面白くなってきました。最初はキャラクターになじみにくい感じがありましたが、ストーリーが乗ってくるとかえって、マッチしてるように思えてきます。2012/02/29
にゃむこ@読メ13年生
12
第一部は小学生女子目線、第二部は中学生男子目線で、とある街に次々起こる奇怪な事件を追っていく。一見別々の事件かと思いきや第二部の途中、第一部とリンクしたあたりから物語はスピードアップ。第一部・第二部の事件とも一応の解決は見せるが、根本の謎は解き明かされないまま。<下>では更なる事件が起こるのか、その根本にたどり着けるのか、結末が気になる。(余談)ウチの小5娘もそうだけど、イマドキの小学生女子って「おふみ」みたいに結構クールでしっかりしてる。2013/01/21
温
11
落ち葉で描かれる奇妙な模様、いなくなる子供たち、そして「もののべ様」の謎。とある街で起こる奇妙な事件と謎にひかれて、どんどん読み進みました。すごく続きの気になる終わり方なので、はやく下巻が読みたいです。2012/08/30
ふみ
11
ダークファンタジーの一文に引かれ読了。恐ろしさはあるのだけれど。確かにホラーとは違う。ちょっとした冒険譚、もしくは推理小説の趣。街の人々の描写から漂う暗鬱とした雰囲気が、この作品の恐ろしさを際立たせる。どこか灰色な、動きを止めた風景の中で物語が進行しているような感覚に誘う。2012/01/19