出版社内容情報
名探偵、明智小五郎につかまった怪人二十面相は、堂々と牢やぶりを行い、四十面相に改名すると宣言した。明智との対決は！！
内容説明
何度つかまっても牢をぬけだす怪人二十面相。今度は名前を「四十面相」とあらため、どうどうと脱獄を宣言した。秘密をさぐるため拘置所にやってきた明智小五郎は、二十面相との面会のあと、なぜか世界劇場の楽屋へ…。劇場では「透明怪人」事件のしばいが、まさに上演されている最中だった。
著者等紹介
江戸川乱歩［エドガワランポ］
明治２７（１８９４）年１０月２１日、三重県名張町（現名張市）に生まれる。本名、平井太郎。早稲田大学在学中から、英米の推理小説を片っぱしから読む。卒業後、貿易会社、古本商、新聞記者などたくさんの職業を経験する。大正１２（１９２３）年に『二銭銅貨』を「新青年」に発表。筆名の江戸川乱歩は、推理小説の始祖エドガー・アラン・ポーから取っている。その後、数多くの推理小説を精力的に書く。昭和１１（１９３６）年「少年倶楽部」の求めに応じて書いた『怪人二十面相』がたいへんな人気を博し『少年探偵団』『妖怪博士』など少年少女に向けた作品を発表する。昭和４０（１９６５）年没
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感想・レビュー
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ちはや＠灯れ松明の火
58
ある時は一座の看板俳優、またある時は古道具屋のおやじ、またまたある時は赤い郵便ポスト。果たしてその正体は、両手両足合わせても足りぬ数多の顔を持つ怪人二十面相改め四十面相。目指すは『黄金どくろ』の謎、追うは若き少年探偵、さて何をして遊ぼうか。世界劇場から始まる鬼ごっこ、地下室でのかくれんぼ、どくろ島での宝探し。神出鬼没の変装と書遁煙遁機動力、騙し騙され撒かれ追いつく白黒交互の頭脳戦。なら次はどんな罠を仕掛けようか。刻まれた暗号、隠された財宝、最後に笑うのは一体どちら。さあ、今度は君にどんな顔を見せようか。 2013/03/18
芽
44
今回は最初から四十面相に改名した二十面相との戦い。 明智探偵よりも小林少年が大活躍！！ そして意外に優しい二十面相がなんだか面白い。 あとがきには怪人二十面相の正体が明らかにされている書籍が紹介されているので、そちらも読みたい。2015/09/01
ヨーイチ
32
初出は1952・月刊誌少年に連載(生まれる前だァ)。自分のことを言えば月刊誌(間に付録が沢山挟んであった)の終わり、週刊誌の始まり頃を記憶している。又、古い漫画雑誌を床屋とかで眺める機会があった。小生も「少年」の江戸川乱歩小説を読んだ記憶がある。長じてポプラ社版に向かうわけで、本作は珍しく全編を読破した一作、詰まり再読という事になろうか。随所で幼い記憶をくすぐられるのは快感であった。「少年」がまた乱歩の盛名に便乗して色々な特集やオマケを生産していた。続く2016/11/30
LUNE MER
17
あな懐かし。「変装パターンは20どころじゃぁないッ！四十面相と呼べ！」と獄中で駄々をこねるところに始まり、四十どころか二十以下の変装パターンしかお目にかかれない本作。小林少年との攻防の中で本作のハイライトとなる変装は四十面相の「郵便ポスト」と小林少年の「百科事典」。とは言えやはり、さりげなく小林少年すら全く気づかなかった明智小五郎への変装が大賞かな。いくらなんでも気づかないことがあり得ない小林くんが気づかなかったんだもの、ええ。この後、どのタイミングでしれっとまた二十面相に戻るんだったか。忘れた、気になる2021/11/18
ゆき
13
追いかけっこー。怪人二十面相も二十なんて少ない、少なくとも四十以上変装するから今日から四十面相だ！とか、児童向けなんで大人がコミカル。悪がコミカルで可愛い。2014/07/24
