出版社内容情報
ラップランドの自然の中でトナカイを放牧して暮らすサーメと呼ばれる民族の、厳しくも豊かで楽しい生活を、少女の目から描く。
内容説明
夏のおわり、マリット・インガたちは、秋のテント村へ、3日かけて旅します。去年と同じ場所にテントをたてると、高原にちらばっているトナカイを村じゅうで力をあわせて、かこいにおいこみ、トナカイ肉のくんせいをつくり、近づいてくる冬にそなえます―。ラップランドのきびしい自然のなか、トナカイとともにくらす、サーメの人々のゆたかな生活を、あたたかい文と美しい絵でえがく、たのしい絵本。
著者等紹介
ハグブリンク,ボディル[ハグブリンク,ボディル][Hagbrink,Bodil]
スウェーデンのストックホルム生まれ。アメリカのオハイオ大学、メキシコ、ストックホルムで美術を学んだ後、1960~66年、ドイツのカールスルー美術学院にて学ぶ。幼少時より異文化に関する本に数多く接し、深い感銘を受けた経験から、子どもたちが異文化の人々の暮らしを知ることはとても重要だと考えている。各地への旅行や長期間の滞在を通じて、南フランス、ラップランド、ネパールのチベット族の子どもたちの生活を深く理解し、それを生かした絵本創作を続けてきた
山内清子[ヤマノウチキヨコ]
1931~2000年。東京生まれ、東京教育大学文学部卒業。長年、北欧児童文学の研究・紹介に尽力、その間オスロ大学で学ぶ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
108
ラップランド地方に住み人々の生活を絵本にしてはかなり克明に丁寧に書かれ地ます。細密画に近いような感じで色もカラフルで見ているだけではあまり寒さを感じませんでした。ロシアの人形のマトリョーシカのようなイメージの女の子でした。2018/02/18
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
20
トナカイ=クリスマスではなく、トナカイと暮らしているラップランドの人々のおはなし。5歳のマリット・インガを中心に季節ごとに住むところの変わる生活が分かります。2018/10/01
ヒラP@ehon.gohon
19
北極圏で、トナカイを放牧して暮らす人々の、生活と文化が鮮やかに描かれています。 移住生活を含め、馴染みのない世界ですが、細部まで描かれた絵で、独特の世界が印象に残りました。 トナカイの大きな集団と共に暮らす人々のスケールの大きさに圧倒されながら、生活の厳しさも想像できます。2019/12/07
Rie
16
ラップランドに住む民族サーメの話。トナカイといっしょに移動する暮らし、男の子も女の子も誕生日になると1頭のトナカイをもらいそのトナカイが子どもを産んで財産を増やしていきます。伝統衣装が華やか。クリスマスの日は鮮やかでとても賑やかな様子。見ていて楽しい絵本。ただ、文章が多く読み聞かせ向きではないかな。2015/01/20
遠い日
14
ラップランドに暮らす、サーメと呼ばれる人々の1年間。トナカイを移動させながら、季節ごとのテントを回る暮らしは、そのまま厳しい自然とともにある。トナカイは自分たちの命を繋いでくれるもの。増やして育て、売って生計を立てる。時にはその肉も皮も骨も内臓まで、全部をいただき、利用する。そこには「感謝」の心があるのだ。赤が効いた美しい絵が印象的で、ドキュメンタリーのような内容に興味をそそられた。2017/12/27
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