内容説明
オバマ米大統領は「核のない世界」を訴え、ノーベル平和賞を受賞した。人類はこの機会に核廃絶へと向かうことができるか。核廃絶への機運が高まった2009年。だがその直前は核が拡散した10年だった。「失われた10年」の核を取り巻くダイナミズムを年ごとに検証し、明日の核軍縮を展望する。
目次
核拡散から核廃絶へ
1998年―インドとパキスタンの核実験で激変した世界
1999年―「核廃絶一歩手前」を提言した東京フォーラム
2000年―NPT再検討会議と「核廃絶への明確な約束」
2001年―9.11テロで大きく後退した核軍縮
2002年―米国の対イラク戦争準備に揺れた世界
2003年―イラク戦争への突入は世界をどう変えたか
2004年―「対テロ戦争」の影で拡散する核
2005年―被爆60周年だがNPT体制は危機的状況
2006年―核軍縮の羅針盤は狂う一方
2007年―新たな潮流と先の見えない課題
2008年―ブッシュ政権の「退場」と新たな序曲
2009年以降の展望
著者等紹介
水本和実[ミズモトカズミ]
現職:広島市立大学広島平和研究所准教授。専攻は国際関係(核軍縮・安全保障)。1957年広島市生まれ。1981年東京大学法学部政治コース卒業。朝日新聞社入社。1989年米国タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修士課程卒業。朝日新聞社会部員外報部員、ロサンゼルス支局長などを経て1998年から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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