目次
第1部 総論 文化戦争へのアプローチ(アメリカの分裂―「文化戦争」;「文化戦争」と憲法論の応答;文化戦争とアイデンティティ;文化戦争と民主主義;文化戦争と「マイノリティ」と「権利」)
第2部 各論 性の領域と刑事司法の領域(文化戦争と性の領域―自律と平等;文化戦争と刑事司法;文化戦争と言論規制―ヘイト・スピーチとポルノグラフィ)
文化戦争と近代の「不安」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フクロウ
2
2005年に出された本(所収の元論文はもっと前)だが、今のトランプ騒動やキャンセルカルチャー問題を扱う際にも避けて通れないであろう憲法とアイデンティティの問題をアメリカ憲法判例及び学説に即して掘り下げた本。非常に丁寧にバルキン、カースト、リチャーズらの議論を掘り下げ、かつまたBowers判決、Romer判決そしてLawrence判決を掘り下げているため、その後の同性婚判例の動向こそ書かれていないものの、現在でも十分通用する理論書。ステータス階層制やカースト制の解体を憲法の任務とすべきかどうかが分水嶺。2023/01/18
Sionsuzukaze
0
再再読ですが。米憲法と文化アイデンティティ系判例など。日本国憲法もベースがベースなのでいろいろ参考にできるかと。マイノリティ、表現規制界隈は必読。2013/03/01