出版社内容情報
イエズス会士でありながら、デカルトやマルブランシュに傾倒したため同会から迫害を受けた哲学者アンドレ神父(1675-1764)。自然や習俗、絵画や建築、文芸や音楽などに現れたさまざまな美の現象をめぐる講話を収めた本書は、ディドロをはじめとする同時代人たちおよび後世から高く評価された美学史上の古典である。定本となった1763年の第三版をもとに本邦初訳し、訳者による懇切詳細な解説を併録。
内容説明
美学史上の古典、初邦訳。イエズス会士でありながら、デカルトやマルブランシュに傾倒したため同会から迫害を受けた哲学者アンドレ神父(1675‐1764)。自然や習俗、絵画や建築、文芸や音楽などに現れたさまざまな美の現象をめぐる講話を収めた本書は、ディドロをはじめとする同時代人たちおよび後世から高く評価された美学史上の古典である。定本となった1763年の第三版をもとに本邦初訳し、訳者による懇切詳細な解説を併録。
目次
第1講話 美一般について、個別には可視的美について
第2講話 習俗における美について
第3講話 精神的作品における美について
第4講話 音楽美について
第5講話 モドゥスについて
第6講話 デコールムについて
第7講話 優美について
第8講話 美への愛について、あるいは人間の心情に及ぼす美への愛の力について
イヴ=マリー・アンドレ神父『美についての試論』研究(馬場朗)
著者等紹介
アンドレ,イヴ=マリー[アンドレ,イヴマリー] [Andr´e,Yves‐Marie]
1675‐1764。1675年にフランス・ブルターニュ地方のシャトーランに生まれる。イエズス会士でありながらも、デカルトそして特にマルブランシュの哲学に深く傾倒したため、イエズス会から執拗な迫害を受けバスティーユにも投獄されるが、不屈の精神からアンドレは終生マルブランシュへの敬愛を抱き続けた。アンドレの『美についての試論(Essai sur le beau)』(初版は1741年、ほぼ二倍に増補された第三版は1763年に公刊される)は、同時代のフランスの知識人たち、フェヌロンそしてディドロ等によって高く評価されたことでも知られる。1764年、ノルマンディーの古都カンで没する
馬場朗[ババアキラ]
1964年長崎県諌早市生まれ。東京大学人文社会研究科修士(美学芸術学)。フランス・カン大学博士。現在、東京女子大学現代教養学部人文学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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