出版社内容情報
フランクフルト学派の形成,ハーバマスとポスト構造主義者,シュミットとバタイユ,ヘラーとアーレント等々,多岐にわたる論考から現代の思想的アポリアを読み解く。
内容説明
フランクフルト学派の形成とその性格、ハーバマスとポスト構造主義者たち、シュミットとバタイユ、ヘラーとアーレント、近代の視覚体制など、多彩な論考を通して、現代の思想的アポリアを読み解く。
目次
都市から都市への脱出―フランクフルトとニューヨークの社会研究所
行為遂行的矛盾についての論考―ハーバマスとポスト構造主義者たち
系譜学の道徳―あるいはポスト構造主義的倫理は存在するか
危機の時にあっての主権の再主張―カール・シュミットとジョルジュ・バタイユ
暗い時代の女性たち―アグネス・ヘラーとハンナ・アーレント
イデオロギーとしての「美的イデオロギー」―あるいは政治を美学化するとはどういうことか
黙示録的想像力と悲哀の能力の欠如
解釈学の興隆と視覚中心主義の危機〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mealla0v0
1
取り急ぎ4章のバタイユ/シュミットの「主権=至高性」概念の比較論だけ読了。二人の主権論は共に宗教的な色彩を持っており、WWIを背景に提起されたものだと指摘する。そのうえで、両者の差異を際立たせる記述になっている。シュミットの場合、政治学・法学的な、ホッブズやボダンの系譜に連なるもので、世俗化された神学概念である。他方、バタイユは人類学的・経済学的な恍惚を訴求する概念である。ここからジェイは主権をめぐる二つの解釈を引き出す。が、どちらも困難があり、それは討議的理性によって克服されるべきとされる。オチが弱い。2019/02/27
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