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出版社内容情報
世界資本主義の機能分析から国家.社会のミクロ政治学まで縦横に展開し,危機に瀕した欲望社会の分析を通して新しい〈社会主義〉社会への運動理論の構築を目指す。
内容説明
危機に瀕した現代欲望社会を犀利に分析しマルクスとフロイトをこえて新しい〈社会主義〉社会の可能性を追求。活力あふれたパロールの集成。
目次
1 分子革命と階級闘争(フェティシズムの終焉;欲望の闘争と精神分析;ファシズムのミクロ政治学;中央集権党あるいは革命戦争機械;権力構成体の積分としての資本)
2 囚人護送車のヨーロッパそして/あるいは新しい自由空間のヨーロッパ(国家とむきあう社会民主主義者とユーロコミュニスト;1977年9月のボローニャ会議;ヨーロッパにおける弾圧ををめぐって;自立自治の可能性)
3 欲望と日常生活のミクロ政治学(意味と権力;メアリー・バーンズと反精神医学的オイディプス;家族療法について;反精神医学と反精神分析;麻薬のエスカレートについて;司法と日常的ファシズム)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルゴス
2
時代的な刻印はあるが、現代のさまざまな問題を欲望のミクロ政治学の観点から考察するためには、とても役立つ書物だ。『アンチ・オイディプス』を読み解くための重要な手で仮にもなる。欲望が「資本主義のウィルス」に汚染されてしまう麻薬の魔力についての分析も興味深い。★★★☆2018/01/11
ひろゆき
2
ユーロコミュニズムに触れたものなど、さすがに時代を感じるが、ユーロコミュニズムなどの既存左翼の運動への批判と問題提起としてはいまでも続くものだし、現在読んでも示唆に富む。しかし、分子革命と名付けたこの問題提起で何らかの運動が発展したとは、私はまったく知らず。ということは、その困難性を示していると感じる。当時の雑誌に載ったものを一冊にまとめたもので、はねつけられる文章もあるのだが、現実の問題に触れたものが多いため、理解は相対的だが、しやすい本だった。2017/07/26
PukaPuka
1
精神分析の家族還元主義を批判し、社会との関わりに軸を移動させる必要性について、当時の世相を分析しつつ論じている本。あちこちに書いたものの寄せ集めで、ところどころアジビラ風である。2019/10/31
磊落のい
0
1977年発行。二作目の単著。2017/01/12