内容説明
シャーマニズムか憑依か、神霊が降り、魂が天翔ける、神霊と人間とが交流する聖なる体験。その種々相を、アジアは内モンゴル、中国、韓国、沖縄、バリ島、アフリカはスワヒリ海岸、ジンバブエ、カラハリのブッシュマン、そしてヨーロッパに至る、世界各地の事例で紹介。近代的人間観が忘却した聖なる体験に光を当てて、人間とは何かを再考する。
目次
総論 シャーマニズム再考―国際比較のなかから
1 アジアのシャーマニズム(モンゴル人の天の世界観とブゥー(シャマニズム)
満州族シャマンのライフ・ヒストリーにみるシャマンの特徴
韓国の巫俗(シャーマニズム)―日本人研究者の視点から
聖地の世界遺産化と沖縄シャーマニズム―民俗知活用の観点から
音の呼ぶもの、声の呼ぶもの―インドネシア・バリ島の神懸り)
2 中南部アフリカのシャーマニズム(カラハリ砂漠・狩猟採集民サンのヒーリング・ダンス;ンビラ(mbira)演奏とバントゥー農耕民ショナ族の祖霊信仰
スワヒリ海村社会のジニ信仰―キルワ島の場合
スワヒリ社会のジン―雑種性と二つの間)
3 ヨーロッパのシャーマニズム(死者の声を聴くヘーゲル)
著者等紹介
嶋田義仁[シマダヨシヒト]
名古屋大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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