内容説明
いかにして正しく古典を読むか―古典を実証的に解明するためには、そこに記された文字、それが示す言葉、その発音と意味との関係性を明らかにせねばならない。古代における音韻体系の把握から経書テクストの読みの刷新を目指した、戴震・段玉裁・王念孫らによる「古音学」の歴史と方法を精緻に論じる画期的成果。
目次
第1部(清朝考証学と『論語』;官僚の腐敗と内乱―乾・嘉期の清朝;古音学の歴史―学的認識の形成及び深化の過程;戴震と皖派の学術)
第2部(戴震の音學―その對象と認識;段玉裁の思考様式;段玉裁をめぐって―その言語観を中心に;段玉裁をめぐって(2)―その経学の組み立てを中心に)
補篇(『正蒙』太和篇の一条について―「気」の認識形態;張載の思想について―「大」と「聖」)
附録
著者等紹介
木下鉄矢[キノシタテツヤ]
1950年10月21日‐2013年9月22日。中国思想史家。朱子学ならびに清代学術を中心に研究。岡山大学教授・地球環境学研究所教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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