内容説明
ゆったりと波を切っているのは、一隻の新鋭戦艦だった。だが、それは並みの艦ではない。前代未聞の陸上戦艦、その名は大和。水面下に地上走行用の無限軌道を有し、海上ばかりではなく地上までも縦横無尽に走り回ることができる。三連装三基の四六センチ砲は洋上の艦が装備する砲のみならず、地上にあるどんな要塞砲も凌駕した。艦も戦車も大砲も、大和の前には無力だった。現にミッドウェー、そしてガダルカナルの米軍を一夜にして屠った。敵はなす術もなく踏み潰されていた。米軍を震撼させる日本海軍の秘密兵器の次なる標的。シアトル海軍基地に漁船より「我、日本艦隊と遭遇」という電文が届いた。アメリカ西海岸、ワシントン州の州都。シアトルの沖に大和が遊弋する。
著者等紹介
青山智樹[アオヤマトモキ]
1960年、東京都武蔵野市生まれ。東海大学理学部卒。東京実業高等学校に理科講師として就職。退職後、作家生活に入る。デビュー作は『赤き戦火の惑星』(勁文社)
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