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内容説明
1492年、フィレンツェの人文主義者たちを支援したメディチ家の、偉大なるロレンツォが亡くなった。この年から1499年までの間に、アッカデミア・ネオプラトニカ(新プラトン学院)の主要なメンバーだった人文主義者たちは、次々と死んでいる。いったい、誰が、何のために殺したのか。「ルネサンス」そのものであった、この新プラトン学院の、殺されたウマニスタたちの怨霊に呼び寄せられて、著者は還暦を前にヨーロッパへの巡礼の旅に出た。
目次
序章 ルネサンスとは本当は何であったのか
第1章 ローマ・カトリックの巨悪に対する反抗がルネサンスを生んだ
第2章 押し潰されて消滅させられたプラトン・アカデミー
第3章 メディチ家とは何者であったのか
第4章 フィレンツェを真ん中に据えてヨーロッパ史を見る
第5章 イタリアが分からないとヨーロッパが分からない
著者等紹介
副島隆彦[ソエジマタカヒコ]
評論家。1953年、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。米国の政治思想、法制度、金融・経済、社会時事、英語研究、映画評論の分野で画期的な業績を展開。日米の政財官界、シンクタンクなどに独自の情報源を持ち、「民間人国家戦略家」として執筆・講演活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
19
著書に対しては以前読んだ本で、あまりにも夜郎自大で思い込みが強いと感じ、逆に興味を持たされました。ルネサンスを芸術だけでなく、政治思想としてとらえる視点は面白かったですが、論拠は著者の思いでした。今回一番のお気に入りは「私に今こそ日本人に書いて伝えよ、とニーチェの魂がささやいた」です。漫画を読む感覚で読めます。2021/05/30
きよりん
7
歴史、重荷西洋史が好きなので、よんでみました。うm すごいカトリックへの攻撃^^;文章は、おもしろいのですが、内容が昔から急に時代がとんだり、結局、同じことを繰り返して言っている気がしました。2016/10/06
R Suzuki
4
ルネサンスとはなにか?副島隆彦はたった3行でルネサンスの定義をしてしまった。乱暴だろうが思い込みだろうが決め付けてしまった。ルネサンスとは中世ヨーロッパのローマカトリック教会批判である。「原罪」なんて悪魔の教えはウソだ。我々はもっと人間らしく生きていいんだ、という魂の叫び。言論の自由なんてない時代の芸術活動は痛烈に、命懸けで絶対的な権威の教会を批判した。教会からの解放、ギリシャ時代への復興、回帰。人間性の再生を求めた運動がルネサンスだ。そして60年で潰された政治思想であると。2012/11/07
遊未
3
読む前に巻末の参考文献一覧を見て、これはかなり内容が薄い本かもしれないと思った。内容は無かった。とりあえず、断定して攻撃するのがお仕事の方の著作。2014/06/12
Hiroki Nishizumi
3
相変わらずアクの強い筆だが、いろいろなものの見方の参考になる。人間は歳を取って馬齢を重ねてからしか分からないことが多くある、との指摘には賛同。ローマ・カトリックへの批判については、頷けるところもあるが他所でもっと勉強したい。2013/07/22