出版社内容情報
「ゴーマニズム宣言」以来あらゆる“権威”と戦い続けた著者が語り尽くす戦いの歴史。著者を誤解している人にこそ読んでほしい一冊。
内容説明
あらゆる権威と戦う「ゴー宣」の歴史はこの国の政治史であり言論史である―。「ゴー宣」名場面も収録!
目次
序章 わしのすべてを教えよう
第1章 「ゴーマニズム」の誕生―『東大一直線』から『差別論スペシャル』まで
第2章 「個」から「公」へ―オウム真理教と薬害エイズ
第3章 自虐史観との戦い―従軍慰安婦問題から『戦争論』まで
第4章 親米保守との決裂―『台湾論』から『戦争論3』まで
第5章 真の保守とは何か―『沖縄論』から『天皇論』まで
第6章 この国を守るために―『国防論』から『民主主義という病い』まで
著者等紹介
小林よしのり[コバヤシヨシノリ]
1953年福岡県生まれ。漫画家。1976年、大学在学中に描いた『東大一直線』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
323
今まで著者の本をたくさん読んできたが、著者は一貫して自分の頭で納得の行く答えを見つけて、例えその意見が誰かと衝突することになってもブレずに論陣を張っていく、その連続が本書のゴーマニズム戦歴だと思った。日本人(というか人類)て本当に誰かの意見に特に考えることなくついて行くだけだし、保守派といえば親米、反中韓、原発推進、男系絶対と言う一緒の意見に統一されて主張する人達の気色悪さは私も著者の影響かもしれないが、そう感じるようになってきた。2016/07/20
かわうそ
83
★★★★★小林よしのりさんは正直、僕は最も忌避していた言論人の一人であった。しかし、その考えが余りにも短絡的であることに気づかされ恥ずかしい。小林よしのりさんは佐藤優先生と今や最も死闘を繰り広げている人物。それは佐藤優先生がアメリカにも非があるが、アメリカとは協力やむ無しと考えているのに対して、小林よしのりさんは東京裁判史観を嫌い、戦勝国が敗戦国を裁くなど祖父の代の名誉を斬り捨てるようなものだと徹底的な反米に徹しているからだ。どちらの意見もかなり説得力があるので難しい。2016/10/05
とくけんちょ
57
小林よしのりの思想の遍歴をゴーマニズム宣言の抜粋とともに振り返る。差別問題、薬害エイズ、オウム心理教、沖縄、台湾、天皇といろいろと描いてきてますね。ここまで続けるパワーは凄い。公と個の関係、保守とは何か、祖先を守るとかわかりやすい主題で読みやすい。やや乱暴なところもあるが、論理を明確に、それでいてマンガというところがいいのかな。2021/10/25
Y2K☮
42
左から右、そしてどちらの蛸壺にも属さぬ真の保守へと変貌を遂げた著者の戦いの歴史。どの局面でも大真面目に正面から敵にぶつかっている。それこそ制服廃止を掲げた学生の頃から。故に敵も多い。時には命さえ狙われた。かつての同志から罵られるなんて日常茶飯事。それでも怯まないのは、全て自分の為だけの戦いじゃないから。軸になる「公」を前提にした「個」の心は最初からぶれていない。何かを変えるにはこれ位本気で生涯を懸け、孤独を恐れず、生温い慣れ合いに堕さぬ気概を貫かねば。彼を見習い、私ももっと腹を括って創作の戦いを続けます。2016/07/10
禿童子
16
ゴー宣のスタート時から、ときどき思い出したように読んでいる。「東大一直線」などはほとんど読んだこともないけど、自分を道化になぞらえて直情径行な言動を繰り返す姿勢はあまり変わらないと思う。とてつもなく純粋なエネルギーの塊のような小林よしのりに辟易することもあるが、嫌いじゃない。2018/06/24