目次
第1章 刀剣思想の源流
第2章 神話的イメージの形成
第3章 信仰のなかの刀剣思想
第4章 中世における刀剣思想
第5章 近世剣術における刀剣思想
第6章 近現代における刀剣思想
終章 稽古照今
著者等紹介
酒井利信[サカイトシノブ]
昭和39年(1964)生まれ。剣道教士七段。筑波大学卒業後、同大学院修了。平成14年筑波大学より博士(体育科学)の学位を取得。現在、筑波大学体育系准教授として武道文化論、武道思想史を中心に教鞭をとるかたわら、体育会剣道部副部長として後進の指導にあたっている。日本武道学会理事、身体運動文化学会副理事長、武道文化フォーラム理事、全日本剣道連盟資料小委員会委員。平成17年筑波大学河本体育科学研究奨励賞、19年日本武道学会優秀論文賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うさを
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「神話イメージ」概念を軸に、東アジア地域の刀剣思想を比較研究した一般書。個々のエピソードは面白いし参考になった。しかし、宮本武蔵の本を読んだので、近世の剣術が日本の戦争技術の展開の中でどのように位置付けられるのか知りたかったのだが、そのような武器としての刀剣の歴史的な事実にはまったくと言っていいほど触れられていなかった。思想もいいが「刀剣の歴史」を名乗るなら、概略くらいは描いて欲しかった。書名は「東アジアにおける神剣思想」とでもするのが適当ではないだろうか?2015/09/16
makkachinn
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神話の草薙劔から明治の刀剣まで刀剣に関わる歴史的な経緯と呪術的な側面について触れられている。古代の諸刃の刃は道教における呪術の道具として大陸から伝えられたなど、簡単なイラストと共に展開していく。題名の刀剣の説明より、刀にまつわる思想史にフォーカスを当てている。刀剣についての専門誌は多くあるが文化史まで広げて考察した本としては十分。2019/11/11