出版社内容情報
古代貴族政権の要素が残る平安時代(794年)から、平清盛の平氏政権、鎌倉幕府、南北朝争乱後の室町幕府、そして織田信長や豊臣秀吉が活躍した戦国乱世の時代(1598年)に焦点をあてる。
内容説明
どうして清盛は「貴族」になった?南北朝の争乱はなぜ起こった?豊臣政権はなぜ短命だった?図版満載、一目瞭然。「武士の誕生」を準備した平安時代から、天下統一までの「激動の中世」を俯瞰する、『一冊でつかむ古代日本』に続くシリーズ第4弾。
目次
序章 中世の日本の複雑さ
第1章 平安貴族と武士の起こり(貴族政権の再建;武士の前史、武士の起こり ほか)
第2章 院政と平氏政権(大開墾と荘園の拡大;院と軍事貴族 ほか)
第3章 鎌倉幕府と新たな文化(源平争乱と鎌倉幕府の成立;武士の時代の訪れ ほか)
第4章 南北朝争乱と室町幕府(討幕と建武政権;室町幕府と守護大名 ほか)
第5章 戦国大名の活躍(倭寇と戦国大名の登場;鉄砲伝来と天下取りの動き ほか)
第6章 天下統一(織田信長の上洛;天下統一と太閤検地 ほか)
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年山口県防府市生まれ。東京大学大学院国史学科博士課程修了。文学博士。現在、明治学院大学教授。日本古代史を中心に日本文化を比較文化的視点で扱った研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
44
学習の隙間を埋めるため読んだ。けっこうざっくりとしているので、さらっと読める。完全な初学者というより、学校を出てから復習なさりたい方向けかもしれない。2015/05/08
yamahiko
7
重要ポイントをすっきり整理したとてもわかりやすい一冊でした。2015/06/28
kawa
5
歴史小説の予習用。平安から安土桃山時代の800年余りを中世というくくりで概説している。中世の武士は、合戦にだけ明け暮れていたわけではなく、領地の農民のあれこれにも気を遣い、結果として、その発展は、あらゆる地域に及んだという。この点は、権力者だけが、高度な文化を独占した世界の専制国家と大きく異なるところだと言う。(別の本を読んでいたら、権力者の本質として、平和と秩序と勤労を求める。搾取しようと思ったら、その方が良いとの記述があった。なるほど……。)2016/01/30
邑尾端子
4
鎌倉から南北朝までの流れがうろ覚えだったので、基本事項のおさらいのために買ってみた。要点がよくまとまっているが、教科書くさい無味乾燥な書き口なので読んでいて特段面白くはない。歴史が苦手な人やあまり興味がない人がこの本で勉強しようとすると恐らく眠くなるので、これよりはマンガ日本の歴史でも読んだ方がいいと思う。かといって、中世史が好きでこれから専門的に勉強したい人にとっては全体的に情報不足な感がある。諸説異論があるような事項にも通説しか書いていない。出典を書いていないなど)その点ではょっと惜しい本。2013/09/10
xin
3
『中世』と表題にあるが平安時代から秀吉による天下統一までを扱う。全体的に教科書的な記述だがそれだけに簡略にまとまっていて好印象。人物面の著述に偏らず社会制度や構造からの視点が多く、このあたりをざっくり復習するのに向いていると思う。2014/03/21