平凡社新書
入門 日本近現代文芸史

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  • サイズ 新書判/ページ数 412p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856675
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0291

出版社内容情報

小説だけにとどまらず、詩歌、戯曲、評論・随筆まで扱い、各時代の代表作と目されてきたものを中心に、近現代日本が歩んできた思想・文化全般における文芸の位置と役割を明らかにする。

内容説明

本書は、主要な作家を網羅しただけの文学史ではない。小説だけにとどまらず、詩歌、戯曲、評論・随筆まで扱い、各時代の代表作と目されてきたものを中心に、思想・文化全般における文芸の位置と役割を明らかにする。文芸諸ジャンルの枠を超えて、それらが共鳴しあうとき、ひとりの作家、一つのジャンルでは見えない動きが見えてくる。これまでの概念を問い直すことで、新たな「文学史」が立ち上がる。

目次

序章 文芸史とは、どのようなものか(「文学」が「文学」になったとき;日本近現代文芸史をどう書くか)
第1章 近代化のしくみ―江戸から明治へ(明治という時代(前半期)
知の制度整備
文芸改良と古典再評価)
第2章 生命の表現―明治後期から大正へ(生命主義の時代;印象主義から象徴主義へ;短歌の象徴主義)
第3章 モダニズムとその屈折―大正から昭和へ(大正から昭和へ;分水嶺;日中戦争から「大東亜戦争」へ)
第4章 戦後文学の展開のなかで(思想文化史をめぐる問題;文芸の新たな出発;ポスト・ヒューマニズムへ)

著者等紹介

鈴木貞美[スズキサダミ]
1947年山口県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。現在、人間文化研究機構/国際日本文化研究センター教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授。学術博士。日本近現代の文芸・文化史の再編を中心に学際的な共同研究の方法を開発しながら、国際的に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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佐島楓

16
新書という形式の制約のうちに書かれたものであるから仕方ないが、レイアウトが見づらい。多少文章が散漫な印象も受ける。当時の世の中のすべてのかかわりから文学を見つめるという試み自体は素晴らしいと思うだけに、残念だった。2013/03/28

ハチアカデミー

13
B 超圧縮型の文学史であるとともに各時代の文学を形作った歴史的背景や国内外の文献を繋ぎ合わせ、どんな名作・傑作であっても作家の才能のみで生み出される訳ではない、ということはあたりまえのことを、しっかりと通り調べ上げ検証する。「概念」「キーコンセプト」というある時代の中で共有された思想や価値観を抽出し、その上で各作品を論じることで、テクストという織物の中にはいかに多様な情報と背景があるのかを思い知らされる。未知の本を知ると共に、既知の作品の位置づけも変えることが出来た。近代日本文学研究者の極北、ここにあり。2013/02/14

NICK

3
「近代化=西洋化」という図式を取り払い、「音読から黙読へ」や「『浮雲』の文体の斬新さ」といった近代文学研究の神話を解体したりと意欲的な試みに満ちた文学史。もっとも注目すべきは明治後期から輸入され流行となった「万物の根本におおきな生命がある」とする生命主義思想が大正においては京都学派、特に西田幾太郎の思想に受け継がれ、戦時においてはウルトラナショナリズムに姿を変え、戦後思想、ひいては現代においても「日本」の全体性の表現としてあったという流れだろう。すると日本の文芸史はナショナリズム言説史でもあるということか2013/04/26

mstr_kk

1
何のために書かれた本なのだろう?従来の文学史を覆したいのであれば、説得力のある論の展開が必要だと思う。文章として辿りにくい事実の羅列に、正直げんなりした。有名作品の要約も、有名な事件の経緯も、もっと気合いを入れて魅力的に書かないと、読者に呆れられるのでは。とにかく文章がいただけなかった…。2013/03/21

Akito Yoshiue

1
詰め込みすぎててまとまらない文章。読みにくかった!! 2013/02/06

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