内容説明
コロナに揺れる今こそ過去の危機に学べ
文明は常に滅亡の危機にさらされてきた。
青銅器文明、ローマの崩壊からキューバ危機、そして黒死病の記録が現代人に教えるものとは。
人気ポッドキャスターが名調子で描き出す、ドラマチックな「危機の時代」の数々からは、今ここにある危機を生き抜くヒントが見えてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かずぼう
26
病原菌を悪意を持って空中にばらまくのは、世界中の武器庫の中にあるどんな兵器より恐ろしい、核兵器や化学兵器も危険だが、殺せる数には限りがある、人から人へ病原菌をうつし、何世代にもわたり殺せる能力を持つ、人工的に作られた病原菌は恐ろしい。本書は、コロナ前に書かれたものであるが、コロナ下のいま、とても納得できる、感染症はアメリカ大統領までも到達できることが証明されてしまった。2021/11/01
まいこ
22
コテンラジオ風の一冊。人類、文明は一直線に右肩上がりで成長してきて、もしやり直しても同じ経過をたどるような気がしてしまうけれど、過去にはルネサンスから現代よりずっと長く続いて滅びていった文明もあったし、持っていた技術を失っていった地域もあって、今こうしているのは本当にたまたまなんだと思った。今、民主主義や資本主義や人権が当然で、これが失われる方向に進むわけがないと思っているけれど、ほんの最近登場した概念であるし、コロナ対策では中国のほうがうまくやったし、盤石なものではないのかも。2021/10/02
鯖
19
青銅器文明の崩壊、アッシリアの滅亡、ローマ帝国の滅亡と衰退といった文明の終焉について、コロナが流行りだす直前に描かれた本。やっぱりパンデミックの序章が身につまされましたね…。昔はパンデミックがあっても、他の土地に移る前に死ぬから拡大スピードが遅かったというのがアーって感じ。スペイン風邪は咳しすぎで病理解剖するとあばらの軟骨から腹筋が離れてる者さえいたとか、肌の色が変わりすぎて黒人なのか白人なのかわからなくなったとか、…ホントスペイン風邪すごかったんだな。コロコロもこれくらいで勘弁してくださいお願いします2021/10/31
DEE
14
人類は今までの歴史において幾度も危機に陥ってきた。そして今、コロナのパンデミックの真っ最中である。タフな経験は人間をタフにするのか?だとしたら我々にはどのような未来があるのか? 過去の危機でも人類は絶滅せずに生き残っている。核爆弾という最終兵器を持ちながら、今まで大丈夫だったのだからこれからも安心だろう、とはいかないと思う。2021/11/22
ta_chanko
14
世界の終末や文明の衰退は、これからも起こりうるのか。青銅器文明の崩壊、アッシリアの滅亡、ローマ帝国の滅亡と衰退…。気候変動・自然災害・パンデミック、それらに端を発する蛮族(異民族)の侵入などによって古代の都市文明は崩壊し、人々の生活水準も退化したように見える。それを退化と呼ぶべきか、新たな時代への適応と捉えるべきか…。また、核戦争や無差別爆撃など、テクノロジーの発達による現代文明の自滅は避けることができるのか。いつか来る破局噴火に、我々の文明は耐えることができるのか?2021/04/28