出版社内容情報
やさしさ、あたたかさ、響きや音色――声には人の心を打つ力があります。世界的オペラ歌手や俳優など数多くの声の職人を診続けてきた医師による「美しい声へのバイブル」。
内容説明
どうすれば美しい声で話せるのか。きれいな発音をするにはどうすれば―。なにげなく使っている声が、発声のしくみや、日本語の特徴を知ることで今よりも美しい声に変わる!「声」と「日本語」のしくみ、そして、その可能性を探る。
目次
第1章 声とは?―進化としくみから探る
第2章 日本語の宿命―発音と発声
第3章 声とことばはコミュニケーションの道具
第4章 職業と声―求められる声とは?
第5章 声を変えるには?
第6章 美しい声で日本語を話す
著者等紹介
米山文明[ヨネヤマフミアキ]
1925年静岡県生まれ。1950~65年東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室で、音声言語医学を専攻。医学博士。東京藝術大学、桐朋学園大学などの教職を経て、くらしき作陽大学客員教授。沖縄県立芸術大学、愛知県立芸術大学講師。日本声楽発声学会理事長、日本音楽教育振興協会会長。1965年より、東京・渋谷に診療所を開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆっち
4
再読。私は発声の授業というがあるいうのを聞いたことがないが、もしも小学校時代に、発声の基本や、人に届く声の定義的なもの(例えばパーソナルスペース)を教育されていれば、もう少しコミュニケーションが上手くなっていたかもしれない。当時は「大きな声で」とか「大きく息を吸って」なんてよく言われていたが、大きな声が出せる息の仕方なんて教わらなかった。日本語特有の発声・発音の難しさを、少し解明できる1冊だと思う。2014/07/09
矢田ふみえ
2
なかなか、実技はできそうにないけど。声についても教育が、すすむといいなぁと思った。2019/05/04
どくばり・あり
2
周囲に“声フェチ”が多いため、ついつい買ってしまった。作家の島田雅彦がテノール・デビューするときの猛特訓ぶりに微笑。この人、ホントに引用がうまい。「幼児に発声を教えない日本」に怒りを覚え、「どの音にも母音が含まれている日本語」をしゃべるわれわれは、子音の多いドイツ語・英語話者の倍ほどもくたびれてるのだという事実に驚き。即効的なノウハウよりも、音声の原理に興味ある読者向けか。「自分の体内から、唯一生み出すことのできる波動エネルギー」だと思うと、「声、すげっ♡」「声、感謝!」するよりない。 2011/09/09
ソーシャ
1
音声言語医学の大家が発声方法について書いた本。発声方法についての基礎知識や注意点などがよくまとまっています。日本における発声教育の必要性などについても考えさせられますね。2012/08/22
まーれ
1
臨床の参考になることもあり、ならないこともあり。でも基本を知らないと応用もへったくれもありませんものね。勉強になりました。2011/09/16