出版社内容情報
日本の妖怪や怪異現象は、病気や身体攻撃などさまざまな形で私たちを襲う「敵」として描かれたものが多数ある。民俗学とジェンダー・女性学の見地から読み解く、画期的身体論。
内容説明
日本の民間説話や絵画に現れる妖怪や怪異現象は、病気や身体への侵襲など、さまざまな形で私たちを襲ってくる「敵」として描かれたものが数多くある。歴史的に「弱いもの」とみなされがちだった女性のからだ、痛みや苦しみをうける人々の姿を巡る、民俗学とジェンダーから読み解く画期的身体論。
目次
第1章 「見えない敵」を可視化する
第2章 狙われる身体
第3章 蛇に狙われる女性
第4章 妖怪とジェンダー
第5章 性と性器の表現
第6章 身体の放つ異界のパワー
第7章 胎児への関心
終章 「狙われた身体」を守るために
著者等紹介
安井眞奈美[ヤスイマナミ]
京都府京都市生まれ。大阪大学文学部日本学科卒業、同大学院文学研究科日本学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。天理大学文学部助教授、同教授を経て、国際日本文化研究センター研究部教授。文化人類学、民俗学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よみ
6
疫や病魔について知りたかったけど、ジェンダー…それも強めに「女」にフォーカスを当てた本だった2022/06/30
かわ
5
表紙の 市販薬vs病い の絵、可愛いなぁw "はたらく細胞"が難なく観れるのは、こういう擬人化文化が強く根付いているからなのかなぁと思ったり。 医学に女性が登場するタイミングや、初期の医学書(?)も真面目半分ポルノ半分な感じで扱っていたのもソッカーナルホドーと勉強になった。2022/05/04
y
2
著者の研究の一環でのテーマ立てなのだろうと思いますが、私には本書で何を訴えたいのかイマイチ理解できず… 妖怪の世界にも男女差があるのは思いもしなかったです。2022/08/11
With Ball
1
面白いって感じの本ではないかな。事実をたくさん並べたジャーナル。でも、こういうのを本っていうんでしょうね。性別にまつわる神秘性的なものがとても並べられているのでええかんじやね。2024/11/27
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0
図版が結構豊富です。2022/04/16