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内容説明
名君として名高い始皇帝に、「会えたら、わしは死んでも悔いはない」と言わしめた、韓非子の哲学とは―?手に取るようにわかる!韓非子の考え方。
目次
第1部 「歴史に学ぶ」人間通になる!(早めに、手を打つ―形になる前に、動きを察知して対策を講じる;自分に対する信用を高める―傲慢は「自分の進歩」もとめてしまう;まず相手の心を読んで、対応せよ―怒りを買わず、言いたいことを十分に伝えるには;顔色を見る、心を読む―「本心はどこにあるか」を見極めよ!;勘所さえ、押さえればいい―大所高所より、目を配れ!;自己満足に陥らない―「頑張る」のは、自分ではなく部下;人を信じ過ぎない―手足をもがれないために;気を許し、隙を見せない―相手を「六つの思惑」を見破れ!;「欲」、「色」に染まらない―目先の利益よりも、大きな利益を追求する;「やりすぎること」のマイナスもある―欲に目がくらむと)
第2部 「名言に学ぶ」したたかに生きる!(人のどこを見るか;人の本能を知る;人の心をとらえる;人は何で動くのか)
著者等紹介
守屋洋[モリヤヒロシ]
1932年、宮城県生まれ。東京都立大学中国文学科修士課程修了。現在、中国文学の第一人者として、著述、講演などで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
68
不定期再読。韓非子の云う「道理」は「人間学」のことを指していると著者は云います。確かに韓非子を能々読み込めば、単なる性悪説ではなくここ(人間学)に行きつくのは分かるような気がします。いつか必ず原本を読もうと思います。2017/07/09
茉莉花
29
無性に読みたくなったので再読!やっぱり韓非子は素晴らしい!古典を読んで最近思ったことは、ただの善人は人に良い様に利用され豊かになれないどころか早死する傾向がある、だから相手の心を読み取り、時には悪の考えも必要だということ。人を動かしてる動機は愛でも思いやりでも義理でも人情でもなくただ一つ利益だけである。誰もこの言葉を信じようとはしないだろう、でも私は真意を貫いてると思う。恐ろしい考えだけどね。だからこそ、したたかに生きられる、韓非子を読んで応用すれば絶対!これだから決して韓非子を人には勧めたくないのよー笑2016/01/16
如水
27
突然ですが、あなたは性善説、性悪説、どちらを取りますか?僕はこの質問を中学の時に受けてから一貫して言い続けてます『性悪説です』と…周りヒイてたなぁ〜?そんな話は置いといて、韓非子は性悪説を根本として『人は利でしか動かない』『利を制するのは賞罰である』とまぁざっくり言うとこんな考え方を説いた方です。久しぶりに韓非子に触れましたが、今の世の中絶対この考え方の方が合ってる…と思いますが皆様はどうでしょう?僕にとってはホ〜リ〜バイボゥ〜ですけどね?但し何度も読む事に意義が有る書物の内の一つだと思われます?2018/11/30
黒猫
24
信賞必罰。人間は利益のみで動く。部下も上司には利益のみで従い、故に上司も部下を信用してはならない。大切なのは公平な制度作りである。韓非子を読むのは骨が折れるが、この本は韓非子とはどういう考えなのかを分かりやすく伝えている。読めば当たり前だと思うことばかりだが、その当たり前なことを中国の古典から引用して後世に伝えた韓非子。人間世界は厳しく、面従腹背な人間が山ほどいる世界に生きる指針を示している。韓非子のような厳しい上司は嫌だが、読み返して自分の肝に命じたい。2018/11/06
茉莉花
22
この本を読んで衝撃を受けた!韓非子凄すぎる!!名君として名高い始皇帝に「会えたら私は死んでも悔いはない」と言わせた程の人だから、只者ではないと思っていたけど読んでみて改めて自分の生き方を見直すきっかけとなった。時には戒めのような厳しい言葉もたくさんあるし、詐欺師のような心理作戦もあった。だけど、そのほとんどが真に納得するようなことばかり。迂闊に「韓非子を読んだ」とは今後言えないだろう。なぜなら、これを読んだことがバレると私の(小悪魔のような)企みが露呈し、生きていけなくなるから笑。それ位、威力ある書物!2015/09/03