感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
50
旅に出る商人が家に残る妻を託したのは一羽のオウム。案の定、美しい奥様は王子に恋慕されてしまいます。彼女が逢引に出かけようとするたびにオウムが彼女に物語を話し、登場人物が危機に陥ったところで奥様に尋ねます、あなただったらどうするのかと。そうして彼女が頭を捻っているうちに夜が明けてしまうという趣向。そんなシチュエーションだからなのか姦通の物語が多いのはご愛嬌。『デカメロン』やモリエールの笑劇や『今昔物語』と同じモチーフの小話が散りばめられていて、機知に富んだオウムの話に奥様とともに夢中になってしまいました。2018/08/29
二里
2
アラビアンナイトのように外郭となる話があって、その中に鸚鵡が語る七十の物語がある形式。外郭の話の最後が尻切れトンボっぽいのは残念。七十の話(ほとんどが浮気話)は、したたかな人々の威勢のいいやりとりが面白かった。2014/10/01
烏龍茶
1
何度読んでも面白い。インド独特の華美な文章の装飾が楽しい。