問いの再生
“単なる生”の哲学―生の思想のゆくえ

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582702552
  • NDC分類 114.3
  • Cコード C0010

内容説明

生きさせ、あるいは死のなかに遺棄する権力のもとで、もっとも剥奪された状態たる「単なる生」、しかしそれはまた、かならず非知の要素を含む、充溢する生の様態を名指すものでもある。その両義性を手放すことなくそこに立脚するとき、新しい生の哲学が始まる。

目次

第1章 生という奇妙な問い(生きること、生かされること;「生」という言葉 ほか)
第2章 抵抗する生(生とアルトー;器官に対する闘い;雑踏の生;「彼女は生まれたことがなかった」)
第3章 フーコーを読み改める(生物学への一瞥;生物の知の出現 ほか)
第4章 みなぎる生の系譜(生物学的な身体感情;世界にみなぎる力の系譜;なぜ器官のない身体か;頭のないひと;還元できないもの)

著者等紹介

宇野邦一[ウノクニイチ]
1948年松江市生まれ。京都大学とパリ第8大学で文学と哲学を学ぶ。1980年、ジル・ドゥルーズの指導をうけ、アントナン・アルトーについての博士論文を書きあげる。1987年より立教大学で現代フランス文学・思想を講じる
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感想・レビュー

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寛生

62
【図書館】最後の「ダニが絶食状態で18年生き続ける事実」(160)からアガンベンを引用し、いかにしてダニが「生き延びる」か、そして「待つ」ということはどういう事かという考察が面白い。ダニが「単に生きている」にすぎないと我々人間から観察されていたとしても、それは「森のなかの巨大な交響楽のなかで固有の音楽、リズム、時間、世界、そして生を形成している。」と宇野がいう。ニーチェ、ハイデガー、フコー、アガンベン、ベンヤミン、アルトーと錚々たる名前だけども、もう少し、誰か、何かに絞って議論していくといいと想った。2015/05/21

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