ルヴァンとパンとぼく

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  • サイズ 46判/ページ数 164p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784582632255
  • NDC分類 588.32
  • Cコード C0058

出版社内容情報

パン屋を続けているのは「矛盾がないから」――今の働き方に悩む人、食を仕事にしたい人必読! 東京・富ヶ谷と長野・上田に店を構える自然酵母パンの草分け「ルヴァン」の哲学。

日本における国産小麦と自然酵母パンの草分け「ルヴァン」。オーナーの甲田幹夫さんは、パン屋を続けているのは「矛盾がないから」と言う。安全な素材を使い、日常に欠かせない「食」をつくり、人に喜んでもらえ、生計を立てる。パンづくりを通して見えてくる、食べること、働くこと、人と自然との付き合い方とは? 「好きなこと」と「働くこと」のバランスに悩む人、「食」を仕事にしたい人、そしてパンを当たり前のように食べている人に読んでもらいたい一冊。超人気餃子店「按田餃子」店主・按田優子さんとの対談付き。

【著者・甲田幹夫より】
どうして長続きしているんですか? とよく訊かれるが、本当のところは僕にもよくわからない。お客さんとスタッフに恵まれたんですよ、と答えても、それはどうしてですか? とまた訊かれてしまう。僕なりに考えてはみるのだが、大正解は見つからない。ただ、矛盾がなかったから、ということだけは言えると思うようになった。
僕は最初からパン屋を目指した職人ではない。最初に就いた職は小学校の教師だ。パンの仕事は30歳をゆうに過ぎてから、友人に誘われて軽い気持ちで関わったのが最初だった。
やり始めて、これはひょっとしたら続くかもと思った。日々ご機嫌のちがう酵母の面白さは飽きない。なにより生きるために不可欠な「食べ物」を仕事にするというのが、気に入った。
 この本では、僕と僕の店のこれまでの物語を綴ってある。パン屋のはなしと思ってもらってもいいし、僕個人の記録でもある。飽きっぽい僕が35年間パン屋を続けるなかで思ったこと、感じたことから浮かび上がるものがもしあれば、迷っている若い人の道しるべくらいにはなるだろうか。

【目次】
第1章 パンとか、小麦とか
僕のパン遍歴――パン屋になる前のこと
酵母との攻防……
現代の麦、古代の麦
国産のライ麦をもとめて
よもぎの季節
玄米とパン
コラム)ルヴァンのパン生地

第2章 仕事とか店とか
大学、バイト生活、そしてパン屋
卸のパン屋 ルヴァン調布店
35歳、甲田幹夫、社長になる。
富ヶ谷開店ものがたり
ル・シァレ開店ものがたり
野外フジロックフェスティバルでパンを売る
スタッフのおかげでルヴァンあり
ルヴァンの給料袋
僕の定番、店のレギュラー
カンパーニュができるまで
僕に名刺はいらない
コラム) ルヴァンのパンの材料

第3章 僕のこと
母のこと
薪の季節
庭の梅
3月11日
100歳のパン
すべての山に登れ
対談)甲田幹夫×按田優子

内容説明

安全な素材を使って、日常に欠かせない「食」をつくり、人に喜んでもらえて、生計を立てる。ふるくて新しい暮らしの哲学。

目次

第1章 パンとか、小麦とか(僕のパン遍歴―パン屋になる前のこと;酵母との攻防… ほか)
第2章 仕事とか、店とか(大学、バイト生活、そしてパン屋;卸のパン屋、ルヴァン調布店 ほか)
第3章 僕のこと(母のこと;薪の季節 ほか)
対談 ルヴァンは都会の囲炉裏(按田優子さん(料理家、按田餃子店主))

著者等紹介

甲田幹夫[コウダミキオ]
パン屋「ルヴァン」オーナー。1949年、長野県上田市生まれ。教師など数々の職に就いた後、ヨーロッパの伝統的なパン製法に出会う。1984年に東京・調布で独立し、89年に東京・富ヶ谷に直営小売店、92年にカフェ「ル・シァレ」、2004年に信州上田店を開店(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

baboocon

20
パン屋のルヴァンと甲田さんのことは他の著者の本で読んだりインターネット上での評判でなんとなく知っていたけれど、甲田さん本人の著書が出ていたのは知らなかった。本書刊行時点で35年も営業を続ける天然酵母や国産小麦にこだわったパン屋をどのようにして始めたのか、どんなことを考えながら営業を続けてきたのか、甲田さんの飾らない文章で語られている。本を読んだ後、初めて富ヶ谷店に行ってみたけれど、素敵な雰囲気のお店だった。もっと行きやすい場所だったら頻繁に通うのにな。2022/06/20

FOTD

20
この本ができた頃、ルヴァン上田店の近くで偶然、甲田さんと再会した。「新しい本が出たそうですね」と私。「店にあるから、あとで店によってよ」と甲田さん。 この本は、パンの作り方がわかる本ではなく、甲田さんのことがよく分かる本だ。パン屋になるまでの話も書かれているし、店の歴史も記されている。東関東大震災のときのこと、反原発のこと、登山のこと、お母さんのこと、などなどのエッセイ。甲田さんの描いた絵も掲載されている。それも良い。またルヴァンに行きたくなる本だ。2022/02/15

林克也

5
NO NUKES、だよねー。 ルヴァンのカンパーニュが食べたい! 朝昼晩三食パンでいい私ですが、でも富ヶ谷は遠い。上田も遠い。 どうしましょう?2019/12/24

Norikko

4
創業者のアイデアをスタッフが「ぺんっ!」てはねちゃう会社は、日々の業務は大変だろうけど働いてて楽しいと思う。2020/03/01

ワタナベ読書愛

2
天然酵母パンの日本の草分け的存在のお店「ルヴァン」。創始者の生い立ちとパンや人との出会いを、軽くて親しみやすい温かさで心に届ける一冊。随所にコメントやイラスト、写真が挟まり、あっちこっちに読む人や本を通して出会う人への配慮や楽しみを提供してくれる。人生を楽しみ、「矛盾のない仕事」を追及し、食を通して大切なものを伝えてくれる。実際に東京のお店に行った事があるが、ぬくもりや人情を感じる雰囲気で手作りのものに囲まれた幸せを体験した。仕事を通して人も心も育て、本当によいものは何かを考えさせられる。心がゆるみ和む。2020/12/13

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