内容説明
名も知らぬ遠き島より流れついたのはヤシの実ばかりではなかった。長くて複雑な日本の海岸線。そこに漂着する海藻、アダン、ココヤシ、モダマ、鯨、ウミガメ、ワタ、ヒョウタン、プラスチックなどを具体的に調べ、民話・考古学も織りまぜ、〈海流〉〈漂流〉〈海流散布〉にせまる。
目次
海流と海流ビン
海産植物の漂流・漂着・分布
陸上植物の漂着
無脊椎動物の漂着と分布
脊椎動物の漂着
海流散布植物とその分布
栽培植物の起源と海流散布
海洋汚染と漂着物
エピローグ 日本の海岸
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竜王五代の人
2
主に、東南アジアなどの南方から黒潮と対馬海流に乗って日本各地に漂着するものの話。ものは動植物から廃油ボール・微小プラといった廃棄物まで含むが、著者の専門柄植物の話が多い（いや、イカとかクジラとかカメの話もよかったですよ）。海流散布で広がった栽培植物もあるんじゃないの、のあたりはロマンの域。どんなものも流れ着き方は似たようなものだろ、と思ったら九州の西回りしか定着しない植物があったり。2025/03/31
