出版社内容情報
数学は得意な一方、読み書きが困難なエディと、世界一の発明王・ベル。2人を通して、何事にも屈せず、挑戦を続ける大切さがわかる。
フィリップ・ロイ[フィリップロイ]
児童文学作家
櫛田理絵[クシダリエ]
翻訳家
内容説明
「みんなにはできて、ぼくにはできない…」読み書きができない少年エディ。発明家・ベルとの出会いが、彼を大きく変えていく。
著者等紹介
ロイ,フィリップ[ロイ,フィリップ] [Roy,Philip]
ノバスコシア州(カナダ)出身の児童文学作家
櫛田理絵[クシダリエ]
滋賀県生まれ。早稲田大学法学部卒業。鉄道会社勤務の後、子育てのかたわら翻訳を学ぶ。日本出版クラブ「洋書の森」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
62
町にきた発明家のベルとディスレクシアの少年の交流を描いた児童書。ディスレクシアだが実はとても賢い少年は紹介されたヘレン・ケラーの「知りたい」思いの強さに触発され、ベルは彼に「失敗は悪いことではない」「苦労しないことなどない」と話す。ベルは実際に障害のある人々との交流があり、この物語は、そんなベルがディスレクシアの少年と出会ったら?というフィクション。数え切れないほどの思いつきがすべて発明として認められるわけではなく失敗することの方が多い毎日を送るベルだからこそ、少年の辛さに共感することができたのだろう。2023/08/09
☆よいこ
37
算数は得意なのに字の読み書きができないエディは「勉強のできない子」とレッテルをはられ、落ち込んでいた。ある日、電話機の発明で有名なグラハム・ベルと出会い「ヘレン・ケラーは目も耳も使えないが、かなり上手に字が書けるようになったんだよ。これをどう思うかね」と言われた。ベルとのであい、ヘレンとの出会いがエディを変えていく。ひらめきを大切にし、努力を惜しまないエディの姿に感動した。面白かった!2018/05/27
たまきら
32
娘が好きな人がたくさん出てくるので借りてきたんですが、彼女は興味を持たず。オカンが読んで感動しました。かなり重い失読症のせいで頭が悪いと決めつけられている少年が、ベルさん(発明家)との出会いで生き生きと成長していくお話です。まるで映画を見ているかのようでした。とてもさわやかな読後感です。2021/01/08
かもめ通信
29
主人公は読み書きに苦労する難読症の少年エディ。先生にすら難しい応用数学の本から図解を読み解き、滑車の原理を理解することだってできるのに、読み書きができないことがネックとなって、周囲からはその能力を全く認めらず、“出来ない子”として特別扱いされていた彼が、高名な発明家ベルさんと出会うことで、自分のもつ様々な可能性を自覚し、周囲の認識をあらためさせる大きな活躍をする。電話の発明をしたグラハム・ベルをはじめ、実在した人物を巧みに配し、1990年代のカナダを舞台にしたフィクション。元気の出る児童文学だ。2018/03/14
mntmt
27
感動で胸がいっぱい。ベルさんの言葉には勇気づけられる。2017/03/02