出版社内容情報
大切なノコギリがぼろぼろになってしまい、涙するノコギリザメのオジイサン。そこへふと、うみのオバケが現れてノコギリをなおしてくれることに。「わしにまかせておけ」うみのオバケは自信満々にそう言って、ノコギリザメのたいせつなノコギリをつかむと……?
内容説明
たいせつなノコギリがぼろぼろになってしまったノコギリザメのオジイサン。そこへあらわれたうみのオバケが、ノコギリをなおしてくれることに。「わしにまかせておけ」うみのオバケはそういって、たいせつなノコギリをつかむと…?
著者等紹介
長新太[チョウシンタ]
1927年東京都生まれ。2005年没。漫画、絵本、挿絵、イラストレーション、童話、エッセイなどあらゆるジャンルで活躍。『おしゃべりなたまごやき』(作・寺村輝夫/福音館書店)で第5回文藝春秋漫画賞、『キャベツくん』(文研出版)で第4回絵本にっぽん大賞、『トリとボク』(あかね書房)、『ヘンテコどうぶつ日記』(理論社)で第12回路傍の石幼少年文学賞、『おはなし広場 こんなことってあるかしら』(クレヨンハウス)で第41回産経児童出版文化賞美術賞、『ゴムあたまポンたろう』(童心社)で第4回日本絵本賞、『ないた』(作・中川ひろたか/金の星社)で第10回日本絵本賞大賞他、受賞多数。1994年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ツキノ
18
【新装版】1999年5月初版、2023年6月発行。ノコギリザメのオジイサが「まいった まいった」。エビが「なにがまいったの?」「ノコギリが ボロボロなのよ」。うみのおばけがノコギリの代わりにいろんなものをつけてくれるけれど、オジイサンは涙を流す。「なみだは、しずかに ながれていったよ。」この繰り返し。なんか味があるのよねぇなんて思っていたらちゃんと意味があった!海の色あいがすてき。一見雑に見える絵も、じつはちゃんとしている。たとえばエビのたたずまいとか、見返しの線(波)とか。長新太さん、おそるべし。【1】2024/01/01
anne@灯れ松明の火
18
新着棚で。長さんの新刊はもう出ないので、復刊らしい。年を取って、ノコギリがボロボロになったノコギリザメのおじいさん。海のオバケが直してくれるというけれど……。奇妙なやり取りで、笑わせる話であるけれど、おじいさんが静かに涙を流す姿には、何だかしんみりしてしまう。どんなに古くなっても、別のものでは代わりにならないんだよなぁ。2023/07/16
キ♡リン☆か
6
ノコギリザメもおばけに勝手に角を抜かれてかわいそうでしたね。そっからやりたい放題されて。。。最後無事おさまってよかったです。2024/05/21
遠い日
6
沁みますね、沁みますね。ノコギリザメのおじいさんの「なみだは、しずかに ながれていったよ」の繰り返し。おじいさんの悲しみと困惑が、沁みてきます。2023/09/26
アズサ
6
独特の空気感。大きなリアクションはなかったけれど、じっと最後まで読んでくれた。サメブーム到来、3歳2か月。2023/09/22