出版社内容情報
「ぼくが生きる意味はなんだろう?」そう自分に問いかけ続けた、アンパンマンの生みの親、やなせたかし先生の伝記。
内容説明
アンパンマンを生みだしたやなせたかし先生の伝記。
目次
第1章 両親との別れ
第2章 あたらしい出発
第3章 あこがれの道へ
第4章 兵隊になる
第5章 戦場へいく
第6章 ほんとうの正義
第7章 もう一度、東京へ
第8章 アンパンマンの誕生
第9章 勇気の花がひらくとき
著者等紹介
梯久美子[カケハシクミコ]
1961年熊本県生まれ。北海道大学文学部卒業後、やなせたかしが編集長をつとめた雑誌『詩とメルヘン』の編集者となる。のちにノンフィクション作家となり、『散るぞ悲しき黄略島総指揮官・栗林忠道』(新潮文庫)で第37回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。同書は米・英・仏など世界8か国で翻訳出版されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
72
児童書。伝記▽光村図書小学5年国語教科書に掲載。▽[第1章:両親との別れ][第2章:あたらしい出発][第3章:あこがれの道へ][第4章:兵隊になる]人の運命ははからない。うまくいかなかったと思ったら命拾いをしたりする。[第5章:戦場へ行く][第6章:ほんとうの正義]正義の戦争なんてない「本当の正義とは、おなかのすいている人に、食べ物をわけてあげることだ」[第7章:もう一度、東京へ][第8章:アンパンマンの誕生][第9章:勇気の花がひらくとき]▽赤ちゃんのアンパンマン愛はもうびっくりするくらいだよね!2020/09/16
へくとぱすかる
65
夕方のNHKテレビ。若き日の立川談志さんの司会で、まんがの先生役の、まだ40代のやなせさんが、視聴者の小学生と番組を作っていく。名前は全国の子どもが知っていたが、実際に作品を読んだ子どもは少なかったのだろう。アンパンマン人気はまだまだ先の話。両親との別れ、弟の戦死など、苦労続きで遅咲きの人生だったが、ほんとうの正義はおなかをすかせている人に食べものをわけてあげること、という信念とやさしさは変わらなかった。今でも変わらない人気は、にじみ出た人柄によるものだろう。やなせさんこそアンパンマンだったのだと思う。2022/03/16
はる
62
良かったです。少ないページ数ですが、やなせさんの素晴らしいお人柄が十分に伝わってくる良書。幼い頃に実母と別れ、弟と共に叔母の家で暮らしたやなせさん。戦争でのつらい体験、若くして亡くなった弟さんへの愛情、そして作品に込められた優しい信念……。童謡「てのひらを太陽に」や絵本「やさしいライオン」「アンパンマン」誕生のきっかけと、作品に込められたやなせさんの想いは興味深く、そして胸が熱くなります。本当の正義とは。全文載せられているアンパンマンの主題歌の歌詞が心に響きます。2022/02/15
Y2K☮
46
山陽堂書店で購入。やなせ氏の伝記。水木しげると並ぶ旺盛な創作欲と生命力、何より弱者への優しさに引き寄せられる。以前レディー・ガガ「ボーン・ディス・ウェイ」を聴いて「アンパンマンのマーチ」を連想した。ガガもやなせ氏も自己犠牲を犠牲と思わぬアンパンマンそのもの。正義を名乗って悪を倒すのではなく、困っている人や悩んでいる人を助ける真のヒーロー。本当は疲れていても外には見せないダンディズム。ところで著者はやなせ氏が編集していた雑誌「詩とメルヘン」の投稿者だったとか。復刊である「詩とファンタジー」を読みたくなった。2016/02/11
おさむ
43
アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんの自伝。5歳で父を亡くし、叔父夫婦に引き取られた幼少時代。社会人1年目に召集されて5年も従軍。生死の狭間を生き抜いた。戦後も苦労を重ねて40を過ぎてようやく花開いた人生。やなせさんの弟子だった梯さんの筆はリスペクトにあふれています。子供向けながら、大人の鑑賞にも充分たえる本でした。2016/01/24