内容説明
子供のための童話集に、なぜ、これほどまでに残酷な話や、性を暗示する話が収録されたのだろうか？残酷さゆえに第１版から消し去られた話も掘り出して、グリム童話に秘められた謎に迫る。
目次
第１章 グリム童話の誕生の謎
第２章 グリム童話初版から削られた残酷な話
第３章 グリム童話に秘められたＳＥＸの暗示
第４章 あなたの知らないグリム童話名作たちの、これが恐怖の真実！！
第５章 エスカレートする残虐性はグリム童話の、もうひとつの神髄
第６章 グリム童話に描かれた激しい兄弟愛と極端な思想
第７章 グリム童話の舞台になった中世ヨーロッパ
第８章 グリム童話のファンタジーアイテム
第９章 グリム兄弟の謎
第１０章 グリム童話おもしろ番外話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
94
凡そ“童話”や“寓話”といった物語は、何かしらの情操教育的な事柄を含み、想像力や価値観といったモノが内示されている。だから児童教育等で“読み聞かせ”の題材としてきた。それは『グリム童話』も例外ではない。しかし私的な意見を述べるなら、当初グリム兄弟は童話を創作したかった訳でなく、民俗学的な見地から各地の昔話を収集する事が目的だったのではないだろうか。よって内容が残酷であっても、物語が中途半端な終わり方をしてたとしても、彼らは気にしなかったと思う。彼等はフレイザーのような社会人類学として考えていたと考察する。2016/05/12
花奈
8
アンデルセンとグリムの区別もあまりつかないのだけれど（前者は創作、後者は民話や伝説をもとにしているという点で違いがあるのだそうだ）、童話もこんな裏読みするとひと味違った面白さもあるのですね。 これが正しいかどうかは別として、中世ヨーロッパの歴史、風俗をかいま見るようでおもしろかったです。2011/02/06
Ayanosuke
3
借りてから第二弾だと気づくも、特に問題はなし。グリム童話が出版された時代背景など、初めて知る話が沢山あった。更に、紹介されている童話のあらすじを読んでいたら、幼い頃に読んだグリム童話があったことを思い出し、その時感じた何とも言えない臨場感が蘇った。私が読んだのは第七版なのかな。2013/03/19
ゆき
2
99の謎というか第七版までのグリム童話と、グリム兄弟の紹介。これだけなら第一弾だけで充分。文章の書き方がイマイチで、読んでいて飽きる。改行が多すぎる気が…。同じ事を何度も書いているので、それも飽きる理由の一つ。第一弾が良かったので期待して読みましたが、第一弾と被る内容も多かったので微妙でした。脱字もあったなあ…2014/02/22
クェーサー
2
本が出た当時は新しかったのかもしれないけど、前半の解釈ははまあ聞いたことあるようなないような話。時代背景とか知れて良かった。 後半、中世のドイツやヨーロッパっていう世界や人々の暮らしを窺える話が沢山あって良かった。 しかし終わりは尻切れな感じ。 最後に『金の鍵』引用して終わったら格好良かったのに2011/10/07
