内容説明
9年2カ月ぶりに救出された新潟女性監禁事件のほかにも、こんなに多くの子供たちが全国各地で行方不明になり、各県警本部では、あらためて捜査見直しに動きはじめています。本書は、行方不明になっている少年少女の家族に徹底取材、事件発生当時の謎から、寄せられた目撃情報を追跡、各警察にも取材して一日も早く、新潟の少女のように救出されることを願って、全国の読者に、謎に満ちた事件の詳細を提出し、貴重な情報を求めます。
目次
序章 九年ぶりに発見・救出された「行方不明少女」
第1章 行方不明のこの子たちを捜して!(雨の日、書道教室へ行く途中で消えた香ちゃん;愛用のポケベルを残して消えた結子さん ほか)
第2章 行方不明事件を解決するために(行方不明姉妹の生死を分けた「綾子ちゃん事件」;留守番中に消えた「智子ちゃん事件」誘拐捜査の裏側 ほか)
終章 一日も早く米国のような行方不明児対策を(事件の解決はもちろんだが「予防」にも力を注ぐ;日本でも官民一体となった行方不明児対策を)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さといも
19
この本に紹介されているお子さん、それ以外のいなくなってしまったお子さん達が、1日でも早く親御さんの元に帰れますように。親御さん達が1日でも早く心安まる日が来ますように。 子どもから一瞬でも目を離さない。そんな事できないと思います。それが家の中だろうと外だろうと。その目を離した一瞬にいなくなってしまった子どもたち。親御さん達の気持ちを考えると胸が潰れそうです。 子どもを必死で探している親に対して心無い言葉をかける警察官(今はそんな事がないと信じたい)相次ぐイタズラ電話。読んでいて辛いです。2018/08/26
n75
3
昔はよくテレビでもこの手の公開捜査のような番組やっていたが最近は全然見かけなくなってしまった。出版されたのがすでに15年くらい前なので、本文で10年前などと書かれていると現在何歳になっているかな…と考えてしまった。この中で解決した事件がいくつあるのか、ここに書かれていない同様の事件がいくつあるのかと考えるとぞっとする。子どもを巡る行方不明事件の歴史も興味深かった。日本と米国の差を顕著に感じたのは牛乳パックへの行方不明児の写真のプリント。おそらく自分もそのような商品は手に取らないと思うが意識の違いを感じた。2016/03/14
tan_keikei
3
子供の行方不明事件についてのルポルタージュです。ムック本的な作りに見えるが、しっかり調査と取材したのがうかがえる好著。ひとつひとつの事件の記述は短いながらも、家族の声をひろいあげ、警察の捜査態勢への疑念も織り込んである。終章にあげられた子供の誘拐を防ぐ手立てや提言も、新しい被害者を減らしたい、という思いが感じらえた。犯人と正義を成さぬ警察への怒りが行間からにじみ出ている本。2014/03/16
どどこ
2
この本と同時に読んでいる本でも感じるのだけど、日本の警察って本当に事件や被害にあった方のことを考えて動いているの?と思う。犯人への怒りと同じくらい、警察への不信感がある被害者の方って意外と多いんじゃないかなー。2015/05/02
JunTHR
1
しんどい!悲しい!!大量の子どもの行方不明事件を紹介したルポ。その結果も様々で、行方不明のままのケースや発見されるケース、そして殺害・遺棄されるケースと、どれをとっても家族たちのやるせなさと後悔に満ちていて、読み進めるのがしんどい。それにして警察の対応の酷さ。2015/05/16