内容説明
激動の戦後。不倫に苦しみ、真の幸福を求める姉。薬に溺れる弟。結核を病む母。没落貴族に希望は訪れるのか。新しい幸福を求めた太宰の傑作。
著者等紹介
太宰治[ダザイオサム]
1909‐1948。本名・津島修治。青森県北津軽郡金木村(現・青森県五所川原市)の地主の子としてに生まれる。1930(昭和5)年、東京帝国大学(東京大学)仏文科に入学、井伏鱒二に師事、小説家を志す。1933(昭和8)年、同人誌「海豹」に発表した『魚服記』、『思ひ出』という作品で注目され、戦後は人気作家として多くの作品を精力的に発表した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みーなんきー
20
お恥ずかしながら、有名なこの話を、実際に読んだのはこれが初めてでした。貴族に生まれた女の、気楽でありながらも実態のない虚しさ、反面革命家として、社会に反抗する人々の増加。その狭間で、苦しみながら、もがきながら生きていく人。気楽には読めない話でした。2020/04/20
マカロニ マカロン
7
個人の感想です:B。9月に太宰治の暮らした町三鷹を聖地巡礼で歩くため、下見。その時に、太宰治文学サロンで太宰ブレンドのコーヒーを飲みながら、本書を読んだ。原作は読んだことがなかったので、コミック版でざっくりとストーリーを追うことができた。1947年新憲法により華族令が廃止された。本書はそんな没落貴族家の母(苦労知らずのお嬢様育ち)、娘、その弟(麻薬中毒の復員兵)が直面する斜陽の日々を描いている。コミック版では現在の言葉に置き換えられ読みやすい。ただ、原作の結末部の毒気は完全に中和されてしまっていた2022/08/16
SNOOPY
2
読みやすかったです。2018/09/26
鵞鳥
2
原作を読むと違うんだろうか・・・2014/04/24
galoisbaobab
1
つい立ち読みで読破してしまった。漫画だから太宰のダメダメ感が薄まってるよ。2013/12/23