出版社内容情報
江戸を騒がせた盗賊・ねずみ小僧次郎吉を手当てした関係で知己を得た新吾。二度と盗みはしないと言った次郎吉だが、小幡藩松平家中屋敷に忍び込み捕縛されたという。にわかには信じられない新吾は、裏があると思い、同心の津久井半兵衛らと真相を探る。だが捕縛の事実が覆るはずはなく、次郎吉は獄門の沙汰がおりる……。好評・長編書き下ろし青春時代小説の掉尾を飾る。
内容説明
江戸を騒がせた盗賊「ねずみ小僧」こと次郎吉の怪我を手当てした関係で知己を得た新吾。二度と盗みはしないと、新吾に誓った次郎吉だったが、小幡藩松平家中屋敷に忍び込み捕縛されたという報せが入る。にわかには信じられない新吾は、裏があるはずだと疑い、同心の津久井半兵衛らと真相を探る。しかし、捕縛の事実は覆らず、次郎吉に市中引き回しの上、打首獄門の沙汰がおりる…。大好評書き下ろし青春時代小説、第16弾!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。データベース会社に勤務のかたわら執筆した「原島弁護士の処置」でオール讀物推理新人賞を受賞しデビュー。『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞、『絆』で第41回日本推理作家協会賞長篇賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
51
蘭方医、宇津木新吾の活躍の物語です。時は、天保三年(1832)五月八日。松江藩のお抱え医師宇津木新吾27才は、鼠小僧次郎吉が、浜町にある上州小幡藩二万石の江戸中屋敷に藩主松平忠恵(ただしげ)が泊まっている折に忍びこみ屋敷から出ると、屋敷の塀に隠れていた、本郷や小石川を管轄する同心大石杢太郎に捕縛された。なぜ、大石杢太郎は、管轄外の浜町の小幡藩の中屋敷の塀に居たのか。2024/08/21
犀門
1
No.054★★★★☆これまで不思議ながら良い関係を保って来たのに、ここへきてまさかの展開。しかし、どうにも納得がいかない慎吾は、真相を求めて動く!。2024/09/13
ササ
1
仲間になれたかと思っていた、ねずみ小僧こと次郎吉との悲しい別れ。一度諦めた命がまた手に入れられたら‥皆しがみついてしまうのかもしれない。2024/05/01
goodchoice
1
今回のメインストーリーはネズミ小僧への新吾のややお節介とも思える友情なのだろうが、少し過剰すぎるのではと思った。2024/03/27