出版社内容情報
春たけなわの深川、永代寺。隠密の楢林雪乃は浪人どもに絡まれた若侍を助けた折、母の形見の簪をなくしてしまう。悲しみを隠して兇状持ちを追う雪乃のもとに、まさに探りを入れている矢田藩の老臣が訪ねてくる。なんと、若侍はお忍び中の殿様で、雪乃に一目惚れしたというのだ。そしてもうひとり、雪乃に恋焦がれる八丁堀同心・八尾半四郎も、人生の岐路に立っていた。江戸の情緒と男女の切なさに酔いしれ泣ける傑作新装版、第十弾。
内容説明
春たけなわの深川、永代寺。隠密の楢林雪乃は浪人どもに絡まれた若侍を助けた折、母の形見の簪をなくしてしまう。悲しみを隠して兇状持ちを追う雪乃のもとに、まさに探りを入れている矢田藩の老臣が訪ねてくる。なんと、若侍はお忍び中の殿様で、雪乃に一目惚れしたというのだ。そしてもうひとり、雪乃に恋焦がれる八丁堀同心八尾半四郎も、人生の岐路に立っていた。江戸の情緒と男女の切なさに酔いしれ泣ける傑作新装版、第十弾。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季折々の江戸の情緒と人情の機微を、繊細な筆致で綴る時代小説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
94
シリーズ10作目 2020.12発行。字の大きさは…中。富田流小太刀の遣いて浅間三左衛門は、十分一屋(仲人業)のおまつの「ひも」として気楽な浪人暮らしをしながら、係わる人たちの相談事に人情小太刀を振います。南町の定廻り同心・八尾半四郎は、幼馴染の菜美が婚家から戻り、半四郎のもとに嫁ぎたいと言っていると。およそ20年ぶりに会って見ると、その美しく成長している姿に…。そして、幼い時に”石なとり”で一緒に遊んだ、ただの小石を匂い袋に仕舞い、いまも大切に持っていると知り、菜美が気になってしかたがない…。🌿続く→2021/03/15
とし
77
新装版・照れ降れ長屋風聞帖「散り牡丹」10巻。隠密楢林雪乃に恋焦がれる八丁堀同心の八尾半四郎、幼い時に一緒に遊んだ、ただの小石を匂い袋に仕舞い、いまも大切に持っていると幼馴染の菜美が半四郎のもとに嫁ぎたいと聞かされた半四郎、切ない別れと、新たな始まりですね。2021/03/16
onakagayowayowa
0
雪乃…わかるよ…。そーゆー事もあるよ…。良い人は、待ってはくれないのよ。ドンマイ雪乃。2024/03/19