出版社内容情報
坂岡 真[サカオカ シン]
著・文・その他
内容説明
帳尻屋の仲間である柳橋芸者のおくうに縁談が持ちあがった。突然のはなしに戸惑う忠兵衛だが幼馴染みだという相手の男三太郎を紹介され盃を交わすうちに、ふたりを温かく見守ることを決意する。だがその直後、三太郎が手代見習いとして世話になっている浅草駒形町の紅屋の主人が殺められ、三太郎が行方知れずとなり―。蔓延る悪に引導を渡す、闇の男たちの活躍を描く、大人気シリーズ、灼熱の第六弾!!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季折々の江戸の情緒と人情の機微を、繊細な筆致で綴る時代小説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
99
帳尻屋仕置「吠え面」6巻。忠兵衛、柳左近、黒石源八郎、戸隠甚斎とそれぞれ役割分担して帳尻合わせをしているが 八品商の元締め喜楽屋四郎兵衛が絡んでいるのかなかなかスッキリしませんね、忠兵衛の弟分だった仙次の影が不気味です。 2018/04/30
いつでも母さん
93
あゝ、段々に八品商の元締めとの絡みが多くなってきましたよ。ドキドキしますね。助けたはずの弟分・仙次が大坂から戻ってきて忠兵衛を狙っているなんて・・もう次回が楽しみです。今回は『世直し』だと自分に言い聞かせても、なお憐れな話が三作。忠兵衛が鉄槌を下しても何か虚しくて哀しい思いが残ってしまいました。2017/12/08
KAZOO
80
帳尻屋仕置もこの本であと1冊を残すのみとなりました(始末シリーズもあと1冊です)。ここでは、帳尻屋の仲間である芸者に幼馴染との縁談が出ますがその人物が行方不明となります。殺されてしまっていてその事情が明らかになりその仇を撃ちます。さらには幼女がかどわかされその肝を病気の治療に使うという事件がありそれに対応していきます。小太刀を使う助っ人も活躍していきます。2025/05/30
ベルるるる
20
帳尻屋忠兵衛とその仲間達がどれほど頑張っても悪は次々と出てきて罪のない人を殺していく。八品商の元締めはどこか忠兵衛の帳尻合わせを黙認している感じもするけど、それでも不気味な存在。仙次とは対決するしかない感じ。不穏と不安・・・2019/05/18
ツキノ
10
「旗本心中」源八郎を引き入れて三月。吉原の火事。花魁に恋慕した旗本。。心中を旗本本人ではないとされてしまう無念。「生き肝」雑司が谷の菊競べ。九つの子の神隠し。八品目のたったひとりの元締め喜楽屋四郎兵衛。「吠え面」おくうが幼馴染みと所帯を持つという。ところが…。忠兵衛の弟分の仙次。「まだ江戸に留まっているなら、堂々と姿をみせるがいい。」『忘八』=「孝、悌(てい)、忠、信、礼、義、廉、耻の八つの徳を忘れて稼業に精を出す者」『八品商』=「質、古着、古鉄、小道具、古書画、紙屑、刀剣、土圭」2017年11月発行2025/05/15