双葉文庫
孤愁ノ春―居眠り磐音江戸双紙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 323p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575664416
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

桜の季節を迎える頃、佐々木磐音とおこん夫婦は、隅田川沿いの小梅村にある今津屋の御寮にその身を移していた。神保小路の尚武館道場の門には竹矢来が組まれ、小梅村の御寮や両国西広小路の今津屋にも田沼一派の役人がその目を光らせる中、旅装束の磐音とおこんが夜の帳にまぎれ小梅村をあとにする。

内容説明

桜の花が咲き、江戸が晩春に移ろう頃、佐々木磐音とおこんは小梅村にある両替商・今津屋の御寮で静かな日々を送っていた。老中田沼意次の配下が昼夜を分かたず御寮を監視していたが、やがて磐音を狙う刺客が現れ…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第三十三弾。

著者等紹介

佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』以後、スペインをテーマにした作品を発表。99年、初の時代小説『密命』を皮切りに次々と作品を刊行、時代小説の旗手として高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ガクガク

74
前巻『更衣ノ鷹(上・下)』で、家基の死と共に尚武館道場や義父母などかけがえのない大切なものを失って、浪人同然の身分となった居眠り磐音の新たな物語の始まりの章。磐音を殲滅せんとする田沼暗殺団から逃れるため、江戸を脱出して東海道を急ぐ磐音とおこん、師の行方を護る弥助と霧子。彼らが追っ手の暗殺団とどう対峙するのか。相手が愚鈍であっけなく片がつくが、不気味な存在の雹田平が次巻以降の強敵となるような感じだ。磐音が親しい人々に認めた手紙を、弥助が一人一人に届けるくだりが涙を誘う。身重のおこんが元気を取り戻しひと安心。2014/08/12

はつばあば

49
う~ん、悩ましい。田沼を怒らせたらどうなるか。知恵者なら・・そう、バカの様で一番賢いのは家定かもしれない。蜘蛛の糸のように張り巡らされた都合の良い人事。武士は食わねど高楊枝などと呟いてはおられぬ。トンデモナイ者を敵に回してしまった以上、私も弥助や霧子を見習って磐音さんとおこんさんについていきましょうぞ。田沼にこのような妾がいたなら・・ほんと最低だわ。俳優さんも田沼役には悩まれるか・・それとも悪役こそが!って似合う人もいらっしゃるかも2022/03/15

文庫フリーク@灯れ松明の火

43
『孤愁』題名通り憂いに満ちた巻。品川家での追善供養・おそめ、江三郎の墓参・遺髪を梳くおこんの場面で玲圓、おえい、家基の冥福を祈ったのは私だけではないはず。まるで身内のような。唯一『浪人さん』と呼ぶ幸吉のキレた啖呵が磐音を取り巻く人々の怒り、哀しみを代弁するよう。逃避行は当分続くのだろうが、田沼の目の届きにくい薩摩、琉球、可能なら阿蘭陀。つかの間でも良い。磐音の為に・おこんの為に・やや子が安心して出産できる環境を願わずにはいられない。弥助はもちろんだが、傀儡のようだった霧子の成長と情が・・コメントへ続く2010/05/16

あっくん

39
シリーズ第33巻。磐音とおこんが逃避行。それに霧子と弥助も加わり新たな展開に。2017/12/07

はる

36
とうとう尚武館がなくなってししまいました。しかも、磐音とおこんは田沼の手を逃れるように逃避行。絶望の逃避行かと思いきや、それでも慕ってくれるため縁の人達に感謝。弥助が皆に手紙を配って行くシーンは本当に無念です。そして、私がいま気になっているのは尚武館がなくなる前に旅立って行った二人。上手く絡んでくれる事に期待。2020/08/25

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