出版社内容情報
藤原道長の圧力に屈する形で三条天皇が譲位し、ついに中宮・彰子の実子である敦成親王が後一条天皇として即位する。道長は念願の摂政の座に就き、彰子も名実ともに「国母」となる。ほどなく道長はその座を嫡男の頼通に譲り出家し、政の表舞台からは身を引く。そんな世相を尻目に、紫式部は自分の代わりに娘の賢子を彰子に出仕させ、『源氏物語』の「宇治十帖」を書き続けていく。紫式部が物語の最終帖「夢浮橋」にこめた思いとは!? 好評平安王朝絵巻三部作、激動の最終巻!
内容説明
藤原道長の圧力に屈する形で三条天皇が譲位し、中宮・彰子の実子である敦成親王が後一条天皇として即位する。道長はついに摂政の座に就き、彰子も名実ともに「国母」となった。ほどなく道長はその座を嫡男の頼通に譲り出家し、表向きには政の表舞台から身を引く。そんな世相を尻目に、紫式部は自分の代わりに娘の賢子を彰子に出仕させ、『源氏物語』の「宇治十帖」を書き続けていくが、これは紫式部が道長に仕掛けた最後の“戦い”だった。好評平安王朝絵巻三部作、感動の最終巻!
著者等紹介
遠藤遼[エンドウリョウ]
東京都生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
28
シリーズ完結編。2024/07/23
よっち
26
藤原道長の圧力に屈する形で三条天皇が譲位して中宮・彰子の実子である敦成親王が後一条天皇として即位。紫式部の『源氏物語』も終わりに近づく第3弾。道長は念願の摂政の座に就き名実ともに「国母」となった彰子。その座を嫡男の頼通に譲り出家した道長に対して、娘の賢子を彰子に出仕させて「宇治十帖」を書き続けていく紫式部。次世代のことも描いていきながら、皇統を乱されさせないよう腐心する彰子を支える紫式部という構図を思っていた以上にしっかり書いてきたなという印象でしたが、その中での源氏物語の位置づけが効いていた物語でした。2024/08/05
のびすけ
25
シリーズ最終巻。紫式部が「源氏物語」に込めた言霊で挑む戦い。言霊は道長を諌め、悪霊を抑える。「雲隠」の帖が題名だけで物語を書かなかった理由や、宇治十帖に込めた思いなど、「源氏物語」の奥深い世界が面白かった。シリーズを通して、彰子さまと紫式部の変わることのない強い信頼関係が素敵でした。大河ドラマでも、これからの二人の関係が楽しみ。2024/08/03
よっしー
23
これで完結!! 源氏物語の方も紫の上が亡くなり、源氏が雲隠れする所から始まり、その後の宇治十帖へと話が進みました。かつては全てを手中に収めるかの如くの勢いのあった道長も、最期は中々に壮絶だった様で…。そして、何より道長と対立しながらも親子として寄り添い、藤原一族だけではなく息子達をも支え続けた彰子の姿勢がとても素敵でした。2024/11/25
鈴蘭
7
道長が摂政となり、紫式部は源氏物語宇治十帖を書き上げていく。 最終帖「夢浮橋」へ込めた思いとは_ 娘の賢子が出仕し母の愛が感じられる場面にほっこり。 光る君へと共に楽しめたシリーズ 最終巻面白かったです。2025/02/06