出版社内容情報
山本一力[ヤマモト イチリキ]
著・文・その他
内容説明
有田皿山の薪炭屋の若主・健太郎は公儀隠密から、有田で黒色火薬が密造され、伊万里湊から江戸に運び出されていると聞く。事が明らかになれば鍋島藩は取り潰しともなりかねない。健太郎は密造一味捕縛に力を貸すことを決め、江戸へと向かった。辿りついた先で、凄絶な闘いを目の当たりにする健太郎。傍らには同道した妻のおちえがいた―。若き大店主の清廉なる信念が胸を打つ、波乱万丈の時代巨編。
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年高知県生まれ。東京都立世田谷工業高校電子科卒業。97年「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で第126回直木賞、15年に第50回長谷川伸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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marsa
14
なかなか読み進められなかった。原因を探ると感情移入できなかった事に尽きると思う。伊万里焼には興味があるけれどヤクザ者、公儀隠密、陰謀、壮大すぎて山本さんの持ち味を期待してたのでちょっと違う。もっと人情とかが前面に出てるストーリーの方が好きなのでこの長さは苦労した。2017/10/01
jima
14
有田皿山の薪炭屋健太郎。公儀隠密。黒色火薬の密造、輸送。2017/07/27
コブタ
3
一力先生得意の人情物ではなく、登場人物の多さ、場面展開の複雑さに若干の読みにくさが。って私だけかな?江戸と伊万里が交互に登場して益々こんがらがってしまった!2018/04/05
Naoko Fukumi Fujita
2
一番好きな作家山本一力の「小説推理」連載小説の2014年発行の単行本、6年も積読。九州と江戸そして加賀が鍵となる舞台に、非常にダイナミックな時代小説的な推理小説。なんとなく序章と終章は単行本化の際に加筆されたように感じたが、きっちりまとまっていると思った。花鳥風月の表現、お得意の動物の行動で章を締める技法に私の心は落ち着くとともに次章への期待がふくらんだ。もったいないと思いつつ、かなりのスピードで完読した。2020/10/31
zuccalove
2
久しぶりの一力さんの作品。 読み終わるまで時間がかかってしまった。 途中途中、場面を想像しづらく周りくどい展開だったからか。2020/07/26