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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
91
何でもない彼、彼女達の日常。しかし友人、恋人、家族と言う親密な関係は蓋を開ければドロっとした醜さを呈する。誰しもが秘密を持ち、心の中に隠し事があって、やがてそれらが染みだして少しずつ日常を歪めていく。そして人間関係すらも破綻へと導く。どうしてどうして。こんなはずじゃなかったのに。一度狂いだしたらもう誰にも止められない。けれど狂乱は唐突に終わりを告げる。呆気ない程の幕切れ。そのことに幾らばかりかの寂寞を感じながら彼、彼女達は一つの季節と決別するのだ。大人になるために。生きることに意味は何もないのだと悟って。2018/08/01
masa@レビューお休み中
79
残酷で残虐で得体の知れない奴らが入り混じる。暴力、イジメ、セックス、薬物。怖いほどにリアルに迫ってくる彼女たち高校生の日常はかつてどこかで触れた感情だからだろう。愛すると同時に激しく憎み、好きだからこそ逃げたいほど怖くて…。だからこそ、生には死を、愛には暴力をもって制しようとする。箱の中に抑えられた彼女たちは、箱を壊して脱出を図ろうとする。限界を超えて、その先へ進もうとする。正しいとか間違っているとか、そんなことなどお構いなしに。狂ってる。でも凝視してしまう。最後まで見届けたくなる。2017/12/13
吉田あや
68
CUTiEで連載を読んでいた当時は嫌悪感すら感じる程に怖かった。当時コミックスを買うことはなかったのに、復刻版発売時になぜか手に取ってレジに向かっていた。でもそれからもそのまま読めずにいたけれど、GOTHを読んでリバーズ・エッジが思い出され無性に読みたくなった。連載で時間をかけて途切れ途切れに読んでいた時の気持ちも鮮明に思い出されながらも、読み終えての気持ちはまるで違う想いに包まれ、嫌悪どころか登場人物みんなの痛みが愛おしかった。(⇒)2021/08/26
めろんラブ
59
最近の”お帰りなさい”は、「四角い顔の憎いやつ」でおなじみのぺヤング。嬉しいよ、美味しいもんね。その喜びが冷める間もなく、なんと『リバーズ・エッジ』復刻版が昨日6/10に降臨。初版は1994年とのこと。今この傑作を手にできるなんてもう夢見心地。性と暴力と死が織り込まれている岡崎作品の中でも、それらに不条理・無力感・虚無感が満ちている本作は、切実さにおいて群を抜いているような。読後、p207の「平坦な戦場で僕らが生き延びること」という本作を集約する言葉が、重く深く刺さりました。十代~親世代まで、おすすめ。2015/06/11
しあん
32
『平坦な戦場で僕らが生き延びること』作中に引用されているウィリアム・ギブソンの詩の一節。たびたび胸に蘇ります。2020/04/12
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