出版社内容情報
大病から復帰した作家・伊集院静氏の最新エッセイ集。第一章では自分が居を構えた場所や旅に出た土地、馴染みの街で通った”食の名店”をはじめて紹介。高級店から庶民的な居酒屋まで作家が辿り着いた最高の贅沢を語る。第二章では日々思うことや身の回りで起こった出来事など作家独特の目線で綴っていく。大人気エッセイ集第三弾。
内容説明
美味い、不味いじゃない。行き着くところは「味より人」である。執筆のあとに、旅した街で…作家の心と腹を満たした“馴染味の店”75軒を初公開。初の食エッセイ集!
目次
第1章 作家の贅沢すぎる時間(北は海の幸が違う;炉端焼の名店;真の体力、気力の食べ物;信頼できる喰い道楽 ほか)
第2章 日々想い、言葉を綴る(ミサイル?それを書けって?;新刊『琥珀の夢』のあれこれ;阿佐田、色川の二冊の新刊;休日の読書は ほか)
著者等紹介
伊集院静[イジュウインシズカ]
1950年山口県防府市生まれ。立教大学卒業後、CMディレクター、コンサート演出などを経て81年『皐月』で作家デビュー。91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞を受賞。94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、02年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞、14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で第18回司馬遼太郎賞を受賞している。16年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
181
伊集院 静は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。大人の男の遊び方 第三弾!!! 第一章は、著者初の食に纏わるエッセイでした。私は食べ歩きが好きですが、基本B級グルメなので、登場した名店にはほとんど足を運んだことがありません。それにしても森光子の【リーチ一発ツモドラ二十;ダブル数え役満;親で九万六千点】は凄い!!! https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-31572-1.html2020/10/25
ハチ
19
なぜ伊集院さんの文章、生き様が好きなのか。ふと考えた。きっと男の人生の『肝心』が見え隠れするからだろうか。日常にハレの時間などなくほとんど全てケの時間なんだけど、そこを底光させるような強さと愚直さがやはり今回のエッセイでも味わえた。2020/10/29
りんだりん
17
いつもの安心感。もちろん、自分の贔屓の店をただただ紹介するわけではない。これは伊集院さんの人生の断片を垣間見ることができるノンフィクションとも言えそうだ。ところどころで出てくる「バカモン!」「バカじゃないか」が痛快だ。★22022/02/25
ジュール
11
ギャンブル、酒、美味いもの、日本の各地を巡る。 羨ましい。 結構取り止めのない話も多いがこちらも幾分流し読み。2024/10/11
tetsubun1000mg
11
3月に順調に回復して退院予定とは聞いていましたが、これが復帰後一冊目の本でしょうか。 過去の週刊大衆連作エッセイを見直して書いたとのこと。 伊集院氏のエッセイには世話になった店やかよった店はエピソードを紹介しても具体的な店名・場所は公開されてなかったらしい。 今回はお世話になった店を回ることはできないので、この本をお礼のつもりで書かれたようです。 味もだけどお店の方々とのエピソードが味があって大変心に響く。 いかにも伊集院さんらしいエッセイのような気がした。 この人の本はもっと読みたい。2020/11/07