出版社内容情報
小学三年生の詩穂と紗江子は親友同士だったが、紗江子の母の再婚相手である義父と詩穂の母が失踪、駆け落ちと見られていた。その日から、紗江子の母の精神状態は普通ではなくなる。詩穂も父親からDVを受けるようになり、児童擁護施設に入れられてしまう。その後、二人は地獄のような人生を送ることになるのだが、実は驚くべき真実が隠されていた。デビュー30周年、著者最恐のホラー・ミステリー!
内容説明
小学三年生の詩穂と首江子は親友同士だったが、紗江子の母の再婚相手である若い義父と詩穂の母が失踪した。その日から紗江子の母の精神状態は普通ではなくなる。詩穂も父親から暴力を受けるようになり、児童養護施設に入れられてしまう。その後、二人は悪夢のような人生を送ることになるのだが、実は驚くべき真実が隠されていた。著者最恐のホラー・ミステリー。
著者等紹介
歌野晶午[ウタノショウゴ]
1961年生まれ。東京農工大学農学部卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」共に第一位、第五十七回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、第四回本格ミステリ大賞を受賞。10年『密室殺人ゲーム2.0』で第一〇回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
153
真宵の母、巳代子がめちゃくちゃやばい奴だった。小学校が同じ真宵紗江子と西崎詩穂は親友だったけど紗江子の父親と詩穂は母親が駆け落ちした事でいろいろ歯車が狂ってくる。紗江子の小学校時代から大人になるまでの過程とそれに関わる人たちのホラーもありミステリーもありで面白かった。2020/08/16
🐾Yoko Omoto🐾
144
間宵紗江子とは一体どんな人物なのか。彼女と関わった人間は、その薄気味悪い存在感に、あらぬ興味や好奇心を募らせるが、不可思議な現象と共に皆思いもよらぬ不幸に見舞われていく。浮気の果てに愛人と失踪した継父、錯乱した実母、彼女を取り巻く不気味な境遇にホラー要素をたっぷり染み込ませた後、ミステリとして納得のオチを用意している辺りは流石の一言。だが個人的にそこからのもう一展開は好みでなく、ミステリ作家の歌野作品というフィルターがオチを邪魔してしまったような読後感。これはホラーとして楽しむべき作品だった…。2020/01/26
モルク
132
間宵紗江子の義父夢之丞は母己代子よりもふたまわり近く若くハンサム、おかし作りやゲームで子供たちにも大人気、当然お母さま方や先生までも虜にする。その夢之丞が紗江子の親友詩織の母と失踪する。そこから紗江子、詩織の悲劇と、母己代子の狂気が始まる。ホラー要素が満載のミステリー。間宵の家に関わった人々が次々とその狂気に巻き込まれる。そしてその真相が明らかとなった時、また新たなる狂気が始まる。胸くそ悪いが、先を読むのを止められない。2020/01/15
ごみごみ
131
ファンタジーは悪夢だった。夢からさめることは出来るの?何十年にもわたる不幸の連鎖が止まらない理由は… 最終章での種明かし。確かに辻褄は合う。でも、あり得ない!妄想でも洗脳でも幻覚でもなくホラーだったってことでいいのかな。2020/02/01
ちょろこ
127
そんなバカな…!の一冊。可愛らしいテンポでの幕開けにあら♪意外、と思いながらページをめくる。と、次第に不穏な空気に包まれた展開に。各章読み進めるごとに一体この物語の着地点は何なのか、どこなのか…明るさの一欠片もないまま読まされる。そしてとにかくザワザワが止まらない。何がどうなっているのか、やっと着地点が見えた時、そんなバカな…!ただひたすらその思いに心は支配された。終わらせることの大切さに戦慄が走る。これって…。やっぱり読後はそんなバカな…!と叫びたくなる。これは間違いなくホラーだ。2019/12/16
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